睡眠と痛みの関係性とは?睡眠不足の人は、より痛みを感じる?

新しい研究によると、睡眠時間の減少が脳の情報処理に影響を与え、痛みが増すことが分かりました。

 

 

骨折といった急性の痛みや腰痛といった慢性の痛みいずれにしても、辛い痛みに悩んだことがある人なら誰でも、痛みを感じている時に良い睡眠をとるのが難しい場合があることを知っているはずです。また、良く眠れなかった人は、より痛みを感じると報告しています。ですがそれは一体なぜなのでしょうか?

 

睡眠と痛みの関係性は認知されているものの、きちんと理解されていませんでした。そこで新しい研究が、睡眠の欠落は脳の神経回路に影響を与え、痛みを増幅するその仕組みを明らかにしました。そして、この研究の一部では、毎日毎晩の睡眠や痛みにおける自然な変化は、睡眠が痛みに対する治療として有効かもしれないということを示しています。

 

 

「繰り返される睡眠不足と痛みの増幅の悪い関係性に対する直感的知識はずっとありました。」と最新の論文の筆者であるアダム・クラウスが述べています。

 

彼はカリフォルニア大学の大学院生であり、マシュー・ウォーカーのバークレー睡眠研究所に所属していて、ベストセラー“Why We Sleep (なぜ我々は寝るのか)”の筆者でもあります。彼はまた次の様に述べています。「睡眠不足が脳に影響を与え、痛みを増加させる脳の原理を直接的に説明する証拠をお伝えします。」

 

 

クラウスと彼の同僚達は二つの異なる調査を彼らの研究の一部として行い、その内容は神経科学ジャーナルに最近掲載されました。実験室で行われた最初の研究では25名の若い成人を対象とし、二晩に渡って行われました。

 

 

彼らは一夜睡眠を取ることを許されましたが、その後は24時間起きていることを強制されました。きちんと休んだ状態と睡眠不足の状態どちらの場合においても、科学者は被験者の痛みに対する基準点を調査(彼らの皮膚に熱を当てることで行う)し、寝ていない状態の方が痛みの基準点が低いことが分かりました。

 

 

研究者たちは被験者をfMRI(機能核磁器共鳴断層装置)に入れ、脳の痛みに対する反応が睡眠の欠如によってどう変わるのかを調査しました。クラウスは「痛みとは神経系の過程である」と述べています。

 

 

痛み信号は実際に負傷した所から脊髄を通って脳に届き、感覚を記録されるのと同じ体性感覚皮質に記録されます。「体性感覚皮質は痛みの生じる場所とその痛みの程度を判断し、脳の他の部分へとその信号を伝えます。」とクラウスは説明してくれています。

 

 

例えば、熱いコンロから手を引く様運動性の信号を送る為、体性感覚皮質は脳に信号を伝えます。

 

 

しかし、脳における痛みには別のもっと複雑な側面があります。どうやら島皮質や線条体といった脳の部分は生じる痛みの信号を受け、測る様なのです。そしてこれらには内因性オピオイドの放出を促すことによって、脳が本来持つ鎮痛システムを強化する機能がある様です。

 

 

クラウスは「これらの部分は最高レベルの門番/監視者である」とし、「これらは痛みを評価するが、痛み信号を妨害することで苦痛を軽減することも出来る」と述べています。

 

クラウスの研究によると、睡眠不足は脳に二種類の変化を起こすことが分かっています。

 

一つは体性感覚皮質の反応性を高め、痛み信号を増幅してしまうことで、もう一つは痛みを判断し調整する役割を担う島皮質や線条体の反応性を下げてしまうということです。

 

「痛みを感じている間、あなたはそうしてこの二つの変化を同時に抱える睡眠不足の脳の形になってしまうのです。そうすることで、痛み信号は増え、通常痛みをコントロールしてくれるはずの監視担当はまだ眠ったままという状態になってしまいます。」とクラウスは言及しています。

 

 

この発見はクラウス達にとって驚くべきもので、同時に関心をそそるものでした。

 

しかし、彼らは自分達が研究所で被験者に与えた究極の睡眠欠如状態は、いつも日常状態で起こるものではないことを認識していました。そうして彼らは二つ目の実験として、オンライン上で異なった痛みに悩む参加者の調査を用いた実験を行いました。

 

その痛みは肉離れから慢性腰痛、糖尿病に起因する神経障害など全てを含みます。

 

参加者は毎晩の睡眠の変化、毎日の痛みの変化を報告し、そこから得られた発見は脳研究に並ぶものでした。

 

しかし、そこには研究者を再び驚かせる別の発見がありました。「実際に痛みの増幅に影響を与えていたのは明確な睡眠時間ではなく、睡眠の質に起因しているということでした」とクラウスは述べています。

 

睡眠の質が量に勝るということは、六時間の睡眠(理想ではないものの)をとった際、六時間誰にも邪魔されること無く眠れて、寝付きも良く、脳が自然な睡眠プロセスに沿うことが出来れば、その六時間はとても爽やかなものとなる、という事実に当てはまります。

 

 

この実験はまだ、次の日に痛みが増さない様守ってくれる脳は眠っている間どうなっているのか、ということは説明出来ていません。この答えは彼らの追跡研究の課題になることでしょう。

 

 

しかし、クラウスはこの発見がとても良く、元気付けられるものであると感じています。慢性痛はもっとも我々を悩ませ、お金が掛かる病状です。これらの実験は、寝るときの衛生状態(例えば、寝室が涼しくて暗く、寝る前にはカフェインを避ける等)にきちんと注意を払うことが痛みを治療するのに効果的なポイント(しかし全体の解決方法とは言い切れない)であるかもしれないということを示唆しています。

 

 

「例え痛みに悩んでいる人でも7〜9時間の睡眠をとっています。そこで我々は更に、睡眠の質を向上する様デザインされた睡眠サポートの方法を提供することが出来ます。痛みを緩和する為にもし少しでも結果を変えることが出来たのなら、私達は良い方向に向かっているということが分かります」とクラウスは語っていました。

どれだけ多くの顔を覚えていますか?

顔を認識する記憶力はもしかすると無限かもしれません。

 

 人生において私達は顔の認識を記憶に頼っています。例えば、私達は小学校のクラスメイトを思い出したり、朝の出勤を共にするご近所さんやお気に入りのドラマの俳優の顔などを思い出せますよね。ですが、どれ程多くの顔を長期的記憶にしまっておくことが出来るのでしょうか?

 

 ヨーク大学の研究者はその数を把握しようと奮闘し、人々は平均約5000の顔を記憶していることを突き止めました。この数値は私達が認識する顔の数であって、私達が認識可能な上限の数値ではありません。

 

 “覚えられる顔の数には、もしかすると上限がないのかもしれません”、とこの研究の先導的筆者のロブ・ジェンキンスは述べています。この研究はロイヤルソサエティーBの進行と題された雑誌に敬されています。私達が認識出来る数千の顔の数は、私達の知的能力のほんの一部分でしかないのかもしれません。

 

 ジェンキンスとその同僚達は18歳から61歳までの被験者25人を集め、彼らに自分がはっきりと認識出来る顔のリストを作成してもらいました。研究者たちは被験者の記憶を刺激するのに、同僚、友達の家族、店員などのヒントを与えました。被験者は知っている有名人の顔も全てリストに記しています。

 

 そして次には、研究員は被験者にスライドショーで有名人の顔を見せて、被験者が事前に答えた有名人の顔の数と実際にスライドショーで認識した数との比を計算しました。(この実験は一般の人の顔では行われていません。というのも、有名ではない人の顔を集めるのは実現困難であるからです。)被験者が自分で作った有名人と一般人両方の顔のリストは、研究者が最終評価を下す手助けとなりました。

 

研究チームは、被験者の記憶には平均して約5000の顔がリスト化されていると結論付けました。その記憶容量は被験者によって大きく異なり、1000から10000という大きな差があるようです。この差はその被験者がどこで育ったかということに起因しているのかもしれません。ジェンキンスは被験者が田舎と都会どちらで育ったかということによって、テレビを始めとしたメディアへの接する割合の大きさが比例している為ではないかと推測しています。

 

 人々は小さく狭いコミュニティーから大きく連結しあう世界に移り住む様になったことで、顔を認識し覚える能力は重要になったようでした。“もし数百の顔を見分けられる認知装置を作り出したとしたら、それは数千の顔にも対応することが出来る装置であるかもしれない。しかし、私達が持ち合わせている記憶要領を拡張出来る様な方法を見つけ出さない限り、これは難しいことだろう。”とジェンキンスは述べています。

 

 

 私達が知っている顔のコレクションはとても素晴らしいものです。なぜなら、新しい顔を覚えるということはつまり、歳を重ねたり、話の場面によって異なる同じ顔立ちのものをある一つの顔として認識出来るからです。顔は、お化粧をしたり、髪を切ったり、5年月日が経ってば変わるものであり、部屋の明るさによって見え方も変わります。ジェンキンスによれば、“それぞれの顔を覚えるということはつまり、その人の多様性を覚えるということ”であるそうです。(忘れてはいけない重要な点は、一般的にほんの僅かな時間だけ見た顔を思い出すのは非常に難しいということだと彼は述べています。この欠損は、法や犯罪科学おける目撃証言などにおいてとても重要な点となります。)

 

 

 どれだけ多くの顔を認識できるのかを見極めることは、顔認識の弱点を理解することに値するとウィルマ・バインブリッジは述べています。彼女はメンタルヘルス国際機関の博士研究員であり、映像の認識と記憶に関する研究をしていて、認識出来る顔の多さはアルツハイマーを判定する目印となる可能性を持っているのではないかと示唆している人物です。

 

 バインブリッジによると、脳は対象記憶に関する大きな容量がありますが、顔を認識するのには特別な記憶過程があるということを根拠づける証拠がある、としています。人類は早い段階から顔の幾何学にさらされていきました。というのも、研究によると幼児は2つの並んだ点の下に1つ点がある画像(より顔を思わせる構図)を、1つの点の下に2つ点が並んだ画像よりも好むことを証明しています。また他の研究によれば、顔は視覚的に強い影響を持っていることを発見しています。この研究では、コンピューターゲームの参加者を対象に行われ、顔を含んだ画像と含んでない画像を見せた結果、顔がある画像の方がより記憶に残っていることが証明されています。

 

 

 進化における適応能力は特に人間の顔記憶の能力を説明することができます。また、感情や脅威のある顔は特により記憶に残るとし、ベインブリッジは次の様に言及しています。“知っている場所や知らない場所を把握することはそれ程大事なことではないかもしれませんね。だって、時間を掛けて歩き回ることが出来ますから。でも友達か敵か、即座に判断することはとても重要なことですね。”

「小脳」が次なる大ごとになる可能性がある、3つの理由とは? どんな要因によって、セレバラム(小脳)にスポットライトが当てられるのか?

 神経科学における報道価値のある傾向を追う、根拠に基づく取材を行うジャーナリストとして、私はセレバラム(ラテン語で「小脳」を意味する)の高まる人気に注目してきました。ここ数週間で、このよく見落とされる皮質下の脳領域は、専門的流行語の地位を急速に築き上げました。私には、「セレバラム」が、神経科学の難解な語彙から毎日使う用語に稀な飛躍を遂げた、「扁桃体」や「海馬」、「前頭前皮質」などのように、よく使う単語になりつつあるという予感がありました。

 

 

 過去10年間で、私は大脳と小脳の相互作用にスポットライトを当て、「小脳」という単語をよく使う単語にしようと(それほど大きな成功はありませんでしたが)試みてきました。下記のリストでは、「小脳」が神経科学において次なる大ごとになる転換点を作った可能性がある、と私が推測する、3つの重要な要素を提示しています。

 

 

 小脳がここ数週間でどのようにして「ホットな」話題になったのか、簡単な脱構築に入る前に、重要な注意事項があります。小脳に関する報道記事が急上昇する可能性がある3つの要因を表したこの短い意図的なリストは、メディアの傾向が、小脳研究の包括的回顧録以上に、神経科学にどのように作用するのかを表したさらに詳細な分析です。

 

 

ヒトの小脳における非運動機能が、神経科学の流行の話題であることを表す3つの理由

 

 

ジェレミー・シュマッハマンは、現代の小脳研究における優れた思想的リーダーである

 

 

何よりもまず、20世紀後半以来、ハーバード・メディカルスクール・マサチューセッツ総合病院のジェレミー・シュマッハマンは、パイオニア的研究者であり小脳の支持者でした。

 

 

1998年、彼は神経学者や神経科学者に、ヒトの小脳は運動機能にのみ働くという長年にわたる(しかし不正確な)考えに疑問を持ってもらうため、計画を軌道に乗せる画期的な論文を発表しました。

 

 

 シュマッハマンの革命的な『小脳性認知情動症候群』(1998年)や『思考の測定障害』(1998年)などの仮説は、20世紀後半の大変革でした。彼の研究仲間の間で当初は疑問が起こりましたが、21世紀初頭を通してシュマッハマンは、小脳が運動および非運動機能において重要な役割を果たしているということを、全世界の神経科学コミュニティーの否定派に徐々に納得させました。私の意見では、シュマッハマンの深い洞察と揺らがない忍耐は、「小脳」をよく使う言葉にした大切な原動力なのではないでしょうか。

 

 

 できれば2、3分かけて、小脳は筋肉の協調を微調整するのと同じように、私たちの思考や感情も微調整する可能性があることを仮定する、『思考の測定障害』の仮説(今では広く受け入れられていますが)を彼が立てたとき、開設された神経学コミュニティーから当初受けた反対を説明するジェレミー・シュマッハマンの動画を見てみてください。

 

 

脳科学の俗説を暴く:小脳は運動機能のみの脳領域ではない

 

 

最近ヒトの小脳が科学リポーターの関心を引いている2つ目の理由は、小脳が数世紀にもわたり誤解されてきたというものです。脳に関する長年にわたる考えが誤りだと証明されるとき、報道価値のある神経科学に基づいたお話が生み出されます。小脳が過小評価され、長きにわたり運動機能にしか作用しないと間違えて考えられてきたので、ヒトの小脳が実際は広範囲の非運動機能に関与しているという新しい発見は、当然メディアの騒ぎを生み出しました。

 

 

ヒトの小脳が運動機能にのみ作用するという脳科学の俗説を暴くための私の数十年にわたる試みの一部として、2018年10月20日、私は「サイコロジー・トゥデイ」のブログポストに、”Da Vinci Was Right: The Cerebellum Deserves More Recognition”(『ダ・ヴィンチは正しかった:小脳はさらなる認知機能を受けるに値する』)を書きました。この投稿は、レオナルド・ダ・ヴィンチが脳のワックス鋳造を行った1504年までさかのぼり、「小脳」という単語の起源をたどったものです。500年の間、ほとんどの神経科学者は、小脳は認知機能とは何の関係もなく、運動機能にしか関与していない、と強く信じて疑いませんでした。

 

 

10月23日の朝に、私は目を引き付ける見出しが付いた、セントルイスにあるワシントン大学メディカル・スクールのプレスリリースを見ました。見出しは「心の性質をコントロールする中枢部、長く無視されてきた脳領域で発見:小脳は思考と動きを確認し訂正する」というものでした。このタイトルが、私の目に飛び込んできました。この魅力的な新しい研究について読んだ後、アメリカ東部標準時間(EST)午前11時までに手に入れなければ輸入禁止になる、今度の論文のPDF版を手に入れるため、ワシントン大学メディア関係者の幹部にすぐメールしました。

 

 

この論文をすべてむさぼるように読んだ後、私はこの最先端の研究に関する自分のブログポスト、”Cerebellum Studies Challenge Ancient Notions About How We Think”(『小脳研究、思考方法に関する古い考えに挑戦』)の仕上げをするのにあまりに忙しく、輸入禁止が実行されてからすぐにこの新しい研究を報道した、ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)のモーニングエディションを聴いていることができませんでした。NPRのお話の中心は、筆頭著者のスコット・マレクと、最終著者ニコ・ドーセンバッハのワシントン大学研究室の同僚たちによる、ジャーナル『ニューロン』に10月25日に発表された論文、”Spatial and Temporal Organization of the Individual Human Cerebellum”(『個々のヒトの小脳における、空間および時間的構造』)です。

 

 

社会改革主義者のジャーナリスト、ジェイコブ・リーズは、一般国民の意識に弾みをつけるのに失敗している一見すると人気のなさそうな話題に関して、報道することを決してあきらめない決意を表明したとき、「石工」のアナロジーを用いました。何年も科学を基本としたライターとしてやってきて、誰も小脳に関して興味を持たないとあきらめかけていたとき、リーズの言葉はこの話題について書き続けるため私を触発しました。彼はこう述べます。「何も助けになりそうにないとき、石工が岩にハンマーを打ち下ろすのを見に行きます。岩にひびがなかなか入らず、たぶん100回は打ち下ろしていたと思います。ですが101回目の打ち下ろしで岩は二つに割れ、ここで私は、一回の打ち下ろしがこのことを可能にしたのではなく、それまでのすべての打ち下ろしがこのことを可能にしたという事実を知るのです。」

 

 

「石工」のアナロジーを使って小脳に関して注目したことは、突如として神経科学の時代精神の一部になりました。小脳の数多くの謎を解決しようと、絶えず「ハンマーを打ち下ろし」ていた神経科学者たちが、明らかに世界中に数えきれないほどいたことに注目するのは重要です。これらの研究者たちは、ついにひびが入って開いた、小脳に関する公共の利益につながった「101回目の打ち下ろし」を引き起こした人たちです。とはいえ、マレクほか(2018年)による最新の論文が、国際ジャーナリストの好奇心を刺激した転換点に到達する、小脳に関するこれまでのすべてを引き起こした「101回目」の打ち下ろしであるようです。

 

 

ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)の、小脳研究に関する2つの報道

 

 

ここ2、3年で、NPRの科学デスク在籍のレポーター、ジョー・ハミルトンは、数百万のリスナーを獲得した、小脳に関する2つの報道を行いました。私が知っている限りでは、ハミルトンはヒトの小脳における非運動機能に関して絶えず報道していた、大規模な一般聴衆をもつ数少ないレポーターの一人です。NPRでの彼のモーニングエディションにおける報道は、ヒトの小脳が神経科学において次なる大ごとになる可能性がある、3番目の理由です。

 

 

 NPRの主力なニュースマガジン、「モーニングエディション」は、一週間で1,500万人近くのリスナーを獲得し、一週間の累積リスナーで見ると一番多く聴衆されたラジオ番組となっています。「小脳」に関して「モーニングエディション」が報道を行ったことは、とても大事なことです。

 

 

 ジョー・ハミルトンによる最初の小脳に関する報道、『ヒトの不完全な脳が、思考と感情における小脳の役割を明らかに』は、ジェレミー・シュマッハマンとのインタビューを取り挙げ、NPRの「モーニングエディション」2015年度版で、3月16日に放送されました。

 

 

 ジョー・ハミルトンによる2回目の小脳に関する報道、『過小評価された小脳が、脳科学者らから新たな尊敬を得る』には、ニコ・ドーセンバッハとスコット・マレクとともに、シュマッハマンとのインタビューが含まれています。この報道は、NPRの「モーニングエディション」2018年度版で、10月25日に放送されました。

 

 

 これらは、最新の小脳研究における最高の時期で、現状を揺り動かし続け、神経科学に基づくこれまでの体制を崩壊させ続けています。「思考をコントロールする中枢部」としてのヒトの小脳に関するGoogleアラートは、ここ2週間で私のスマートフォンに絶え間なく鳴り続けています。さまざまな意味で、マレクほかによるワシントン大学の論文(2018年)は、小脳を瞬間的なメディアのお気に入りにした転換点になりました。願わくは、小脳に関する人々の好奇心が、これからも続いてほしいものです。

ビデオゲームは、子供の学業成績に影響を与えるのか?

ゲームをすることは低学年の人たちのすることなのでしょうか?新しい研究がこの問題を探求しています。

 

 

 

若者は最近、ビデオゲームをするために多くの時間を費やしています。

 

 

彼らはMinecraftで新しい世界を構築しているか、Call of Dutyで戦っているか、Grand Theft Autoで騒乱を戦っているのか、それとも他の仮想世界をローミングしているのか。

 

 

最新のNeilsen 360レポートによると、13歳以上の米国人口の3分の2以上がゲーマーとみなされており、すでに飽和点に至っている可能性もあります。

 

 

最近の調査では、12歳から15歳の子供たちが、2017年だけでゲームをする時間が週12.2時間であったことが示されています。

 

 

この統計は、10代の後半の方が高くなっています。 ただ、3歳から4歳の若い子供でも、ビデオゲームをプレイするのに費やす時間は、週に平均5.6時間以上のことがあります。

 

 

ゲームの人気が高まっていることから、親や教師は、ビデオゲームが子どもの発達に及ぼす長期的な影響と同様に、有害な影響を心配しています。

 

 

この心配の多くは、ビデオゲームにでてくる激しい内容に焦点を当てており、他の研究者は睡眠の喪失や社会的機能の低下などの健康問題を警告しています。

 

 

しかし、ビデオゲームが学校の成果に及ぼす影響を検討した研究は、より論議の的になっています。

 

 

集中的なビデオゲームが学校の成績に悪影響を及ぼす可能性があるとの調査もありますが、他の研究では正反対の結果を示しています。

 

 

この種の研究の問題の一部は、実施された研究のほとんどが横断的であり、因果関係を仮定することが極めて難しい状況なのです。言い換えれば、ビデオゲームは学校のパフォーマンスに影響を及ぼすのか、単にビデオゲームをプレイする人が学歴不足の人なのか?

 

 

ゲームがどのように学校のパフォーマンスに影響を与えたかを調べるさまざまな調査で、しばしば相反する発見のために、異なる仮説が提唱されています。

 

 

時間変位仮説は、ビデオゲームをプレイするのにかかる時間によって、学習や宿題などの学術活動に費やされる時間も短いことが示唆されています。

 

 

たとえば、ビデオゲームをプレイする若者は、通常、ゲームに参加していない相手よりも、宿題にかかる時間が3分の1に短縮されます。

 

 

それでも、ビデオゲーム機を所有する学生と学業成績にあまり差がない学生の学力を比較して研究しているのです。

 

 

睡眠変位仮説は、ゲーマーが非ゲーマーより全体的に睡眠時間が少なくなることを示唆しています。

 

 

全体的な睡眠時間が減ることに加えて、睡眠の質はしばしば悪くなります。

 

ゲーマーは、ゲーマー以外の人よりも遅れて寝るだけでなく、激しいゲームセッションによって生じる肉体的および感情的な覚醒によって、彼らが受けるレム睡眠の量を減らし、一般的に注意を喚起しにくくし、認知の誤りを起こしやすくなります。

 

 

他の変位仮説と同様、注意力欠如仮説は、長期間のゲームが注意欠陥や衝動性の増加につながる可能性があることを示唆しています。

 

 

若者が(学習や宿題などの)持続的な注意力のスキルを発達させるのに役立つかもしれない活動から、ゲームは逆の効果を得ることができます。

 

 

実際には、画面の時間(ビデオゲーム、テレビ視聴、コンピュータの使用)の間の関連性をサポートするための研究がいくつかあり、相関は中程度の傾向にありますが注意力に関しては問題があります。

 

 

しかし、すべての研究者がゲームに関するこの悲観主義を共有するわけではありません。

 

 

認知向上仮説の支持者は、ビデオゲームはしばしば非常に複雑であり、異なる認知技能のための訓練プログラムとして働くことができることを指摘しています。

 

 

これは、定期的なゲームが注目度、視覚的方向性、および全体的な記憶の大幅な改善につながる可能性があることを意味します。

 

 

そして、これらを克服しているような研究がいくつかあります。

 

 

これらの研究で使用されたサンプルはかなり小さいものですが、通常のゲーマーは、執行機能、流体インテリジェンス、ワーキングメモリのテストで非ゲーマーよりも高い得点を獲得しているのです。

 

 

特に幼い子供にとっては、成人ゲーマーよりもさらに改善が見られます。

 

 

したがって、学業成績に関する限り、ビデオゲームは有益か有害でしょうか?

 

 

最新のメディア文化の心理学ジャーナルに掲載された新しい記事は、これまでに行われた最大の研究の1つと論争を解決しようとしています。

 

 

Johannes Kepler University LinzのTimo Gnambs率いるドイツの研究者チームは、ドイツ国家教育委員会調査(NEPS)の一環として研究を行いました。

 

 

NEPSは、学校でのキャリア全体を通してドイツの学生を大量に追跡するように設計されており、生涯にわたる教育を目指す数多くの研究の焦点となっています。

 

 

Gnambsとその共同研究者は、Grade Nine(Wave 1)からGrade 11(Wave 2)、Grade 13(Wave 3)までの3つの測定波について3,554人の学生(女性56%)からのアンケート回答を分析しました。

 

 

最初の波では、学生は、(a)ワールド・オブ・ウォークラフト(World of Warcraft)などのオンライン・ロールプレイング・ゲーム(b)技能や戦略のゲーム、(c)通常の授業のある日を比較しました。

 

 

最初の2つの波の間、学生は数学とドイツ語の成績についても尋ねられました。

 

 

グレード9と12の学生は、これらの科目の実際の技能を測定する達成テストを完了しました。グレード9人の学生は、総合知能のベースライン推定として使用される推論能力のテストも完了しました。

 

 

サンプリングされた学生の70%が少なくとも時折ビデオゲームをプレイしていると報告し、20%以上が夜間ゲームに2時間を費やしていると報告しました。

 

 

予想通り、男子は女子よりもはるかに多くの時間をゲームに費やし、能力スコアには有意な性差もあった。男子は数学的能力のテストで女子を上回る傾向があったが、少女は読解力で、男子よりも格段に優れていました。

 

 

Gnambsと彼の同僚は、学者のゲームの全体的な効果を見て、夜間のゲームの延長は全体的に悪い成績と関連しているという明確な証拠を見つけました。

 

 

関係は穏やかではありましたが、性差を考慮しても結果は一貫していました。しかし、実際の能力、すなわち達成テストによって測定された数学的および言語的能力を見ると、ゲームの挙動との関連はないようでした。

 

 

これらの結果が示唆していることは、ビデオゲームが学校の成功にもたらす学術的影響に関する多くのものが誤っている可能性があるということです。

 

 

ゲームは成績にマイナスの影響を与えているようにも見えますが、依然として非常に小さいレベルです。

 

 

著者が指摘したように、1日2時間プレイする生徒は、2年後に最高8倍の数学や語学学習で低学年コースを受講する確率が高くなりました。

 

 

ゲーマーが1日に最大8時間プレイする最も極端なケースでも、時間の経過とともにグレードが低下する程度はわずかに変化しました(0.5倍)。

 

 

これらの結果は、様々な変位仮説(認知向上仮説についてではない)をいくらか支持していますが、睡眠の喪失、社会的接触の減少が、研究者によって提唱されています。

 

 

また、さまざまなタイプのゲームを見て、さまざまな方法で若者に影響を与えるかどうかを確認することも有益です。

 

 

例えば、認知能力を高めるために特別に設計された多数のゲームがあります。学校の成功においては、アクション志向のゲームよりも有益なのでしょうか?

 

 

最後に、この研究では、少なくとも学業成果が達成される限り、ゲームの潜在的な危険性に対する懸念が誇張される可能性があることを示唆しています。

 

 

それでも、ビデオゲームが子供を暴力的にするかどうかの長きにわたる議論のように、ビデオゲームが学問的に子供を助けたり傷つけたりするかどうかは、すぐに決定付けられることはほとんどないと言えるでしょう。

 


ビデオゲームは感情を刺激するから面白い? ビデオゲームと感情の度合いとは?

あなたの子供は、なぜビデオゲームに夢中なのでしょうか?

 

 

「ああ!!!」息子は真夜中に部屋から叫びます。ですが、私の妻と私は慌てることはありません。

 

 

実際には、私たちが見逃していたり、気が付いていないのではありません。ご存じの通り、息子は、世界中の何百万という十代の若者のように、Fortniteというビデオゲームに夢中なのです。

 

 

ゲームの目標の1つは、可能な限り多くの他のプレイヤーを(武器で)撃つことであるという事実を除いて、それは(奇妙なことに)実際には暴力的なゲームではないく、とても面白そうなのです。

 

 

ゲームをしている間、いくつかの違ったポイントがありますが、主なポイントは、あなたはランダムな島に落とされた100人のうちの1人であり、最後まで残る人が勝者であるということです。

 

 

私の妻と私は、アンドリューが狙撃を受けたときと対戦したときの両方を熟知しています。彼の感情表現はかなり明確で、私たちの家ではすぐに音が聞こえてきます。

 

 

大声で「ああ! ああ!!! ああ!!!ダメ!ダメ!ダメ!」は通常、彼が狙撃されたことを意味します。

 

 

一方、「よし!よし!信じられない。よし!」は大きな笑顔と時には小さなダンスを伴います。それは、通常、彼がラウンドを勝ち取ったことを意味します。

 

 

2018年の親としての生活。

 

 

ビデオゲームと感情の度合い

 

Fortniteのようなゲームがとても癖になる理由の1つは、人間の感情システム上で遊ぶということです。

 

 

それは何百万もの世代や何千もの種類の動物、長年にわたる心理的な適応から作られています。ダーウィン(1872)自身は、人間の感情システムの進化した機能と動機づけの性質を強く支持する人物でした。

 

 

より最近の歴史においては、Randy Nesse氏とPhoebe Ellsworth氏(2009)が、特定の適応行動に従事する人々を動機付けるように設計された感情と心理学的属性の進化した性質について議論しています。

 

 

例えば、彼らの進化論的な視点から、感情は、社会的な成功への応答(社会的機会を得ることができれば満足していると感じる)と、社会的機会に対する失敗への進化した反応としての感情(機会を得るための努力が拒否されるときに我々は悲しくなる)に区別できます。

 

 

最近、私たちの研究チームのメンバーであるNew Paltz Evolutionary Psychology Lab氏は、NesseとEllsworthの(2009年の)進化モデルの感情を調べた論文を発表しました。Fortniteの議論に関連して、私たちの研究では、ビデオゲームの中で感情を操作しました。

 

 

Second Lifeソフトウェアを使用して、次のような状況で、個別に50人の成人参加者を調査するためのものを設計しました。

 

 

  • 物理的な機会(大量の食糧を見つける(または見つけない))

 

  • 物理的な脅威(地上から高い位置に吊り下げられたバランスビームをうまく歩く(または落ちて死に至る))

 

  • 社会的機会(仮想のミーティングルームの人のようにVIPのステータスを取得する(またはVIPのステータスを取得できない))

 

  • 社会的脅威(島に多くの友達を作る(または友達を作らない、島から追放する))

 

 

これら4つの概念について、ランダムに割り当てたものに基づいて、参加者は成功したか失敗したか(彼らには知られていなかったが、実際に結果について、彼らはコントロールすることはできません)

 

 

私たちは参加者に対し、各結果後に基本的な感情/情動状態を簡単な尺度で表して完成してほしいと頼みました。状態には、幸福感、悲しみ、不安、怒り、恥ずかしさ、その他の項目が含まれます。

 

 

さて、アバターベースのビデオゲームのパラダイムを使ってこのような状況を操作することは、感情を操作する上で非常に有効です。

 

物理的な機会に基づいた仕事(島で多くの食糧を見つけることによって)を成功させることは自信につながりました。

 

 

たくさんの食べ物を見つけられなかったことは恥ずかしいことでした。

 

 

VIPルームに入れて、幸せにつながりました。

 

 

VIPルームを作ることができなかったことは、欲求不満につながりました。

 

 

バランスビームを落とすと、恥ずかしそうでした。

 

 

島から追い出されて、全体的にマイナな気分、不満、そして自信の深刻な低下につながりました。

 

 

 

ボトムライン

 

なぜ世界中の人間に大混乱を引き起こしているほど、ビデオゲームは中毒性があるのでしょうか?

 

 

その理由の1つは、うまく設計されたビデオゲームは、何百万年もの脊椎動物の進化の結果である人間のモチベーションと感情システムを操作する能力があるということです。

 

 

あなたの子供は、Fortniteや、何か似たようなゲームで、ちょっとした時間に遊んでいますか?

 

 

あなたの家庭には、ビデオゲームのゾンビになっているという事実について、あなたの子供と定期的な会話がされていますか?何を推測しますか?

 

 

ビデオゲームは進化論的には、ミスマッチな方法で私たちの進化した心理をハイジャックするただ一つの技術的な「進歩」を表しているのです。

 

 

私たちは、私たちのテクノロジーが、私たちの進化した性質を無視しながら進歩させることを可能にしています。


15分未満で、あなたの記憶を改善する方法とは?

学習前の運動は記憶を改善します。

 

 

身体的な運動で認知(学習や記憶など)を改善することができる。

 

 

もしそうなら、運動するべきです。学習の前、中、または後、どこで運動をすべきでしょうか?

 

 

ミシシッピ大学のHaynes氏らの新しい研究によると、学習に先立つ短期間の運動は、短期記憶と長期記憶の両方を改善します。

 

 

これまでの研究は、身体活動が健康だけでなく認知も向上させることを示しています。例えば、高齢者を対象とした2010年の体系的レビューでは、検査された研究の71%が身体活動と認知(認知症発症の可能性を含む)との間に正の関係を示していました。

 

 

2013年のレビューでは、心血管運動が記憶を改善しました.

運動の時間的効果に関する以前の研究を基にして、Haynes氏らは、(学習課題に関連して)運動が記憶を最も良くすることができる時期を見出そうと試みました。

 

 

研究者は、対象内カウンターバランス設計を利用しました。この設計では、参加者はすべての研究条件にさらされています。しかし、条件を経験する順序は、参加者によって異なります。これは潜在的なバイアスを減らすために行われます。

 

 

サンプルは24人の大学生(18-35歳、平均= 21;女性67%、ヒスパニック系白人79%)で構成されています。参加者は、喫煙者、妊娠した人、最近脳震盪を起こした人、注意欠陥障害または学習障害と診断された人、または精神医学的な薬を服用していた場合は、除外されました。彼らは最近運動をしたり、コーヒーを飲んだり、マリファナ(またはその他の違法薬物)を使用した場合にも除外されました。

 

 

生徒は実験室へ1回-4回の訪問をするように頼まれました。これらには、身体活動が行われていないコントロールセッションが含まれていました。 3回のエクササイズセッションはメモリエンコーディングの前、中、後に行われます。

 

 

実験的操作は、トレッドミルで15分間歩くことから構成されています。参加者は、「クラスに遅れている場合と似た状況のペースを選択してください。したがって、ゆっくりと歩くことはありません。また決して走ることもしません」と言われた後、ペースを選んで、各人は同じペースで15分間歩きました。選択された速度は、平均して、3.4mphでした。

 

 

制御条件には運動は含まれず、記憶課題が完了する前まで、5分の休憩は必要でした。

 

 

3つの運動条件では、参加者はトレッドミル運動前、トレッドミル中、またはその後に学習タスクを行います。学習タスクは、短期および長期記憶のテストであるRey Auditory-Verbal Learning Test(RAVLT)であり、参加者に(複数回)読み込まれた15語の2つのリスト(List A / B)に、できるだけ多くの言葉を思い出そうとします。

 

 

すべての訪問で、RAVLTを完了した後、生徒は20分かけてThe Office(エピソード)を見ました。その後、彼らはRAVLTのリストAから単語を思い出そうとしました。

 

 

その結果、学習の改善はトライアルを通して示されました。この効果は、学習課題の前にトレッドミルを歩く状況が最も良かったのです。この状態はまた、最良の長期記憶性能と関連していました。

 

 

これらの知見は、認知課題を完了する前(中/後と比較して)に中等度および高強度の身体活動が学習にとってより有益であることを示した同じ著者による以前の研究(異なる研究デザインを用いたもの)と一致しています。

 

 

潜在的な取り組み

 

次回は、試験のために勉強したり、自分の作品に関連する新しい情報を覚えたり、好きな曲を覚えたりします。犬と散歩したり、芝生を刈るなど、中程度の身体活動を15分間行います。

 

 

それがあなたのトータル的な健康と福利に有益であるだけでなく、学習の向上と記憶の向上にもつながります。


“もしも、こうだったらなら…”の心理学 正しい過去の振り返り方とは?

時間を追って行けば、または「反証的な」思考では、結果が混在する可能性があります。

 

 

時に振り返る作業をすれば、物事がどう改善されたかを我々は考えます。

 

 

  • 私が高校のとき、演劇で、そのパートをやっていたら、アイビーリーグの学校で素晴らしい演劇プログラムに入ったでしょう…

 

 

  • 私のボーイフレンドが違う学校に転校したならば…それか私はまだ彼と一緒だった場合、私の人生はずっと良かっただろうと思う…

 

 

  • 私が20代のころ、この仕事の代わりに他の仕事をしたかったと思います。ただ、20代のころはそう思いませんでしたが、もしそうだったなら、私の人生は100%改善されたはず。

 

 

この思考を、私たちは “上向き”の反作用的な思考と呼びますが、同時にその時、あなたは、落ち込んでいる可能性があります。

 

 

私たちが振り返るときには、私たちの状況が悪化している可能性があると考えているのです。

 

 

逆に、

 

 

  • 振り返ってみると、私は中等教育を専攻しました。私は高校生を教えることが大好きで、毎夏に旅行するのが大好きです。振り返ってみると、これは私にとって完璧な仕事でした!

 

 

  • 夫と別れてハロルドと一緒になったことに毎日、私は感謝しています。離婚はストレスがあり、物事はしばらくトリッキーでしたが、私がそこにとどまっていたなら、私は悲惨な状況になっていました。

 

 

  • 私は20代にいたときに気まぐれにカリフォルニアに移住することを選んだことをとてもうれしく思います!当時、それは狂った考えのように思えました。今、私は素晴らしい家族と素晴らしい仕事をしています。そして、私は週に5日サーフィンをします。今までの最高の決定でした!

 

 

私たちはこれを「下向き」の逆説的思考と呼びます。実際にはかなり盛り上がるかもしれません。

 

 

下向きの思考の利点として様々な研究により、下向きの逆説的思考は、上向きの逆説的思考と比較して、心理的健康とより関連している傾向があることが分かっています。

 

 

下向きの事実上の思考が否定的な感情につながる場合、人々は生産的な行動をとるよう動機づけられます。そして、逆説的な思考が正の感情につながるとき、人々はある程度の人生の満足を感じるのです。

 

 

反事実的思考を探求した最近の研究で、ローレン・ステューダー(2016)は、心理学における私たちの大学院プログラムの卒業生は、親密な関係にある下向きの反事実的思考が相対的に正の関係があることがわかりました、たとえば関係の満足度になります(a result that parallels a past finding from my own research team’s work; see Geher et al., 2005)。

 

 

興味深いことに、女性が男性よりも特有の下向きの事実に基づく考え方になる可能性が高いことを発見しました。

 

 

言い換えれば、過去の関係を最善のものにできるのは女性が男性より多かったのです。ですので男性はこのような考え方に慣れていないようです。

 

 

 

上向きの反事実思考の利益とコスト

 

 

上向きの事実に基づく考え方には、いくつかの利点があります。あなたが試験のために勉強しなかった場合、次回に試験が予定されているときに、この事実をよく考えるかもしれません。そして、次回に効果的に勉強するための動機となりえます。

 

 

これは、上向きの事実上の思考はしばしば悲観的なスタイルに関連していると言いました。そして、比較的低いレベルの満足になることが分かっています。

 

 

だから、あなたが何か混乱させたことを考え直すことは、本当に人生の幸福と満足のための素晴らしい方程式とはなりません。

 

 

ひとつの方向

 

 

反芻はうつ病の特徴である。

 

 

反芻は、心理的な生活の中で、逆の事実上の思考をすることができます。このような思考が、「私は本当に台無しになった」心理によって特徴づけられ、自分の毎日の心理に浸透するようになると、否定が続きます。

 

 

あなたがこのような上向きの事実を考えていて、このトラップを自分で見つけたら、本当にそのトラップから抜け出し、前進するための措置を講じるべきです。

 

 

一日の終わりに、あなたが何年も前にやったことは、過去は過去であり、時間は一方向にしか動きません。そのうち、私たちは確信できるようになるのです。

 

 

 

ボトムライン

 

 

ある程度、あなたの人生は、あなたが作った選択肢の合計である、と考えることができるようになります。もちろん、いくつかの選択肢が他の選択肢よりも優れていることはあります。

 

 

過去の決定を振り返ること(つまり、反論的思考に従事する)は、人間にとっては自然なことです。

 

 

そして、上記のように、すべてが悪いわけではありません。

 

 

あなたが過去にいろいろなことをして生活していて、もっとうまくやったかもしれないひとつの事柄に集中しているのなら、未来はもっと難しいことになっているかもしれません。

 

 

結局のところ、これは一方通行なのです。そして、この旅路は、比較的、簡潔なものなのです。


自分の過去を、書き換えることができる?その方法とは?

新しい研究では、あなたの過去の思い出を再現するため、イメージ画像を使用しています。

 

 

いわゆる心につきまとう記憶は、何年もの間、人々を苦しめ、場合によってはうつ病の症状に発展することもあります。

 

 

あなたが友人を失ったり、事故にあったり、はたまた、あなたが愛した仕事から解雇された経験を思い出してみてください。

 

 

あなたは、その記憶を振り払うことはできません。診断可能な抑うつ障害を有する人々のために、過去のそれらの消えない記憶は、現在の自分自身の否定的な見解にのみ焦点があてられ、予測可能な将来に当てはめられます。

 

 

過去の否定的な思い出を何らかの形で意識して訂正することができたらどうでしょうか?

 

 

あなたは本来の出来事自体を変えることはできませんが、おそらく、あなたの幸福感のために、違ったやり方で、より適応性のある方法でそれらを捉えることができるのです。

 

 

ハンブルク・エッペンドルフ大学(ドイツ)のSteffen Moritz氏ら(2018)は、うつ病性の障害と診断された人々に対する「イメージスクリプト」の有効性をテストしました。Moritz氏と彼の同僚によると、「よりよい未来のために過去を変えたい人間の欲求」があります。

 

 

イメージの再スクリプト化では、あなた自身を “慰めたり防御したりする”努力の中で、あなたを過去の嫌な経験のところまで戻すときに、 “ハッピーエンディング”につながる “想像力によるマイナスの記憶を編集することができます”(74ページ)。

 

 

あなたは実際には、そのメモリを消去することはしませんが、元のメモリと競合し、その結果、その力を弱めるか、修正された方法でそれを保存します。肯定的な精神イメージを通して、あなたはあなたの人生について、よりコントロールできるようになり、無力ではなく、絶望的でないと感じることができます。

 

 

ドイツの研究者たちは、嫌な記憶を改める、ひいては否定するイメージの強力な能力は、あなたの記憶が知覚的であることに一部起因していると考えています。

 

 

言い換えれば、あなたは悪い出来事について考えるだけではなく、あなたの心の目でそれを見ることができます。

 

 

これらのイメージは、あなたが記憶に付け足した単語の影響を大きくするのに役立ちます。

 

 

イメージリスティング(「IR」と呼ばれる)は、心理療法で提供された場合に機能する治療アプローチです。

 

 

この研究で著者らは、うつ病と診断された人々を介入群または待機リスト対照群の1つに無作為に割り当てることによって、2つのバージョンのセルフヘルプマニュアルを効果的に比較した治療としています。

 

 

Moritz氏と彼の同僚は、大学の医療センターでの920人の患者サンプルの3つのグループのうち、1つに無作為に割り当てられた127人の患者の最終検体について、そのアプローチをテストすることができました。

 

 

介入マニュアルは、その範囲と介入の根拠を説明することから始まります(短いバージョンでは3369、長いバージョンでは4949ワード)。

 

 

介入自体に移る前に、参加者には、症状が解離に関連している場合、または心的外傷後のストレス障害に起因する場合に対面治療を求めることが勧められました。

 

 

次に、参加者は、 “これはパイプではありません”という言葉とともに、パイプのルネ・マグリテの有名な絵を見ます。つまり、パイプの塗装は実際にパイプそのものではありません。したがって、「現実と想像とを区別する必要があります」。

 

 

この魅力的な導入は、実際のオブジェクトとそれらのオブジェクトを表すイメージとの間に差異があることを示すものであり、次にメモリの誤謬に関する議論につながります。

 

 

偽の思い出の視覚的なバージョンの中で、ボールや毛布がない典型的なビーチシーンの写真を研究者は見せました。

 

 

しかし、この写真のアイテムを思い出すとき、ほとんどの人は、これら2つのものが共通して海辺に関連するオブジェクトだと誤って覚えています。

 

 

研究者たちは、あなたの知覚と記憶が実際に信頼できるかどうかに関して、これらの質問を植えつけた今、マニュアルにおいて、介入の核心に達したことになります。

 

 

過去の記憶の書き直しは、参加者が子供時代からの否定的な出来事を想像し、「その場に入り、若い自分を守り、慰める」という指示を受けた「時間旅行」の形で起こりました。

 

 

彼らは、事故が起こる前に防いだり、負の出来事を幸せなものにするよう言われます。

 

 

あるいは、別の例では、不安のためにシャットダウンするのではなく、引き続き話しをするよう言われます。

 

 

この想像上の旅では、彼らは架空の思いやりのある人物(ハリー・ポッターの人物など)になり、必要に応じて飛ぶこともできるようになりました。

 

 

この演習のポイントは、過去の新しいバージョンと改善されたバージョンを実際の不幸なバージョンのメモリに混在させることでした。

 

 

セルフヘルプマニュアルで最も魅力的な演習は、これらの想像上の改革をさらに進めました。

 

 

参加者は、醜いイメージ(著者が言ったような「ブロブ・フィッシュ」など)を想像し、そのイメージを美しく見せたり、誇りを感じるよう、段階的に変換するように指示されました。

 

 

変わっていく間、参加者は彼らの姿勢をまっすぐにして、より美しく感じられるように指示されました。

 

 

もう一つの変化には言葉が関係していました。参加者は、彼ら自身が「ばか」であるという負のラベルから始め、自分自身について良い気持ちになるようなものに変わるように言われました。

 

 

介入治療の最後の部分は、思考抑制に関する認知心理学からの知見を利用しました。おそらく、あなたは白いクマについて考えないように言われている「シロクマ」エクササイズについて聞いたことがあると思いますが、白いクマを考えることができないことに気が付くでしょう。

 

 

彼らの否定的なイメージや考えを止める代わりに、参加者は彼らをより幸せで楽しいものに変身させるよう奨励されました。

 

 

著者らは、3つの実験群を比較すると、IR法は実際には6週間の期間にわたって、うつ症状を軽減するのに成功しましたが、長い形で与えられた場合にのみ成功していることを見付け出しました。

 

 

さらに、介入は不安を緩和するのに役立つものではなく、抑うつ症状がより強く、変わりたいと言っていた人、さらには積極的に介入に参加した人々に効果的でした。

 

 

著者らは、「私たちは過去を変えることはできない」が、IR手法は、過去の出来事との否定的な関係から自分自身を解き放つ方法を見つけることができると示しました。

 

 

標準的な認知行動療法は、感情を変えるための人々の思考の変化に焦点を当てており、IR方法は、口頭ではなく視覚に焦点を合わせたもので、このアプローチにも適合したのでしょう。

 

 

要約すると、あなたが後悔や悲しみを感じさせる過去の出来事のイメージを通して、次の機会に自分のイメージを掘り下げたとき、この革新的なやりかたは必要なものかもしれません。

 

 

あなた自身とあなたの過去についてのあなたの仮定だけでなく、視覚的な記憶にも挑戦してみてください。あなたはより充実した未来に向かうことでしょう。


睡眠中に夢が学習を反映している? 多くの証拠とは?

最近の研究は、画像タスクを夢に見ることが記憶の強化に関係することを示している

 

睡眠が学習に重要であるということは広く認められています。記憶痕跡が脳内で再現され、睡眠中に盛んに強化されると考えられています。何人かの研究者たちは、夢の中で、私たちはこの記憶処理を、自分自身の仮想現実の中でまるで本当の経験のように目撃していると提唱しています。これは、夢は最近経験したことや自身の経験の断片からできている、という発見によってある程度裏付けられてきました。また、情動強度などの夢が持つ特性は、睡眠神経生理学と関連づけられています(例えば、夢を見ることとNREM睡眠スピンドルについてのこの投稿を見てください)。

 

それにもかかわらず、寝る前に学習されたタスクが夢に組み込まれるということの実験的証明は比較的少ないです。私は以前、アルペンレースのテレビゲームが睡眠中の夢の初めに組み込まれたこととその後のパフォーマンスとに相関が見られたため、そのタスクの夢を見ることが睡眠中の記憶の強化に関係があるということが示された実験について書きました。

 

 

最近、チューリッヒ学際睡眠研究センターの研究者たちは、寝る前に行われた単語と画像の連想タスクが夢に組み込まれるかどうか、また、これが次の朝の成績と関係するか否かについて評価するために、夜通しの研究を行いました。彼らはまた、夜中に夢を思い出すために何度も目覚めさせることが記憶の強化に影響を及ぼすか否かについても興味を持っていました。これは夢の研究における潜在的な問題の一つです。夢を集めるために参加者を何度も目覚めさせることは必須なのですが、これは睡眠中に起こっている記憶処理を邪魔することにもなり得るのです。

 

 

研究者たちは、19歳から35歳までの22人の参加者を集めました。実験の夜、参加者たちは研究室に眠りに来ました。彼らは、脳の活動を計測するために頭皮に装着する電極と、REM睡眠中に起きる眼球運動を測るための電極、心臓と筋肉の緊張を測る電極から成る睡眠ポリグラフィに繋がれました。その後、参加者たちは単語と絵の連想タスクを行いました。そのタスクでは、初めに単語と絵の関係を学習し、その後、その関連性についての記憶をテストしました。

 

 

実験の夜の間に、参加者たちは3から6回ほどインターフォンで起こされ、「起きる前に頭の中に何が浮かんでいましたか?」と尋ねられました。NREM睡眠の中にもREM睡眠の中にも参加者を起こしました。そして全ての参加者が少なくとも1つは夢を思い出しました。朝に、参加者たちはもう一度単語と絵の連想タスクを思い出してやりました。

 

 

何度も目覚めることが記憶の強化を妨害するか否かについて見るために、何度も起こされた参加者と、夜中全く起こされなかった参加者とが比較されました。

 

 

夢が睡眠前のタスクと関係しているかどうかを見るために、2人の評価者が寝る前に示された絵のカテゴリーと夢の内容の間の対応関係を探りました。念のため、寝る前に示されたタスクは3つのカテゴリーからの当たり障りのない、好ましい絵が使われました。ある夜には、子供、スポーツ、動物の3つが使われ、もう一方の日には水、交通機関、食べ物が含まれた絵が使われました。評価者たちは、参加者によって報告された夢にこれらのカテゴリーと関係しているものが入っていないか探しました。これにより、実験者たちは、(提示されていない、偶然何らかの理由で出て来たカテゴリーのものと比べて)寝る前に示されたもののカテゴリーについて、参加者たちがどの程度夢に見たかということを特定することができました。

 

 

その後の分析により、何度も目覚めさせることが睡眠時間を減らし、その夜の間に起きている時間を増やすことが発見されました。この睡眠量の妨害にも関わらず、何度も起こされた夜の後の記憶状態は、夜に起こされなかった場合と比べ、何の違いもありませんでした。これはおそらく驚くべきことであり、しかし、安心できることです。そして、何度も起こされたとしても、記憶の強化処理は邪魔されずに続いていることを示唆されています。

 

 

全体として、複数回起こされる状態において、22人の参加者たちから106の夢が(121回起こした中で)報告されました。筆者たちは、この夜の夢が、寝る前に提示されなかったカテゴリーよりも、提示されたカテゴリーと一致していたことを発見しました。これは一晩邪魔されずに寝た後、朝にだけ報告された夢には見られないことでした。この発見により、筆者たちは、もし夢の研究者たちが夢の中でタスクに関連した内容を観察したいのであれば、夜中に何度も被験者を起こすべきだと提案しています。

 

 

最後に、筆者たちは、NREM睡眠中のタスク関連の内容の量と睡眠後の成績に正の相関があることを発見しました。これは、タスクについて夢を見ることが学習に関係していて、夢を見ることは睡眠中に行われる記憶の強化に影響を及ぼす、という理論を裏付けます。しかし、この関係はREM睡眠には見られませんでした。これは記憶の強化はNREM睡眠中に行われることが多いせいでしょう。

 

 

全体として、この研究は、夢を思い出す能力の質と量が夜の間や睡眠段階によって変化していくため、それについてより深く理解するために夜中に何度も目覚めさせる手法を使っている夢についての研究分野において他のいくつかのものに加えられるでしょう。何度も目覚めさせることが記憶の強化を阻害しないということは、記憶処理が覚醒に関係なくある水準で続いていくかどうかということや、それぞれの睡眠の始まりに、ある程度その処理をやめる場所を選択できるかどうかということについての疑問を起こさせます。

 

 

最後に、NREM睡眠中の記憶に関連する夢におけるタスク刺激との強い合致は、夢が記憶の強化に影響を及ぼすという理論を裏付ける確かな証拠となり、睡眠中の記憶処理を深く理解するために夢を集めることの有用性を示しています。


自殺行動の研究から学ぶ、10の教訓とは?

ここでは自殺行動の本質について、上位5つの教訓を挙げます。

 

 

1.自殺行動にはロジック(論理)が存在する

 

多くの生きがいを持っているように見える人の自殺については我々はしばしば当惑してしまいます。

 

私の経験では、治療の中でその人のことを深く知るようになると、実際のところ自殺は何か正気でない、非合理的な行動ではないということがわかります。

 

むしろ、少なくともその時にはもっともな理由があるように見える行動なのです。

 

このようなことがどうやって起こるのか、ということについて理解するために重要なことは、人々はそれぞれ異なった「セルフ・ステイト(精神状態)」にあるということを認識することです。

 

程度の差はあれど、ほぼ全ての人に関係があります。

 

気分が良い時のことを考えてみましょう。今度は、惨めで最低な気分のことを考えてみてください。気分によって、自分自身や世界、未来についての見方が全く違ってくると思います。

 

 

2.自殺行動は通常深い「サイケイク(精神的苦痛)」から逃れるために起こる。精神的苦痛は心の中の抑鬱的な悪循環から生じる

 

エドウィン・シュナイドマンは、自殺行動の経験がある人の多くが感じる、深く耐え難い痛みを表すためにサイケイク(精神的苦痛)という言葉を作りました。

 

何がこの痛みを引き起こすのでしょう?

 

大抵は次の3つのことが合わさっています。

 

 

1) 大きなストレスやトラウマになるような大変な状況、

2) 神経質な、または傷つきやすい気質、

3) ネガティブな感情をひどく嫌い、攻撃するような心の声、

 

 

です。

 

これらの要素が合わさり、恐ろしいスパイラルや抑鬱的なループにつながっていきます。

 

例えば、自分の仕事や愛する人を失ったとします。

 

そうすると、ネガティブな感情が溢れ出します。初めはその感情が嫌で、また、その感情に押しつぶされてしまうのではないかと怖くなり、避けようとします。

 

そしてそれを恥ずかしく思います(そのため他の人からも隠します)。

 

よって、その感情を感じないように何か他のことをして自分をごまかそうとします。

 

しかし、だんだんとその感情が耐えられないものとして押し寄せてきます。

 

この感情が恐ろしく、耐え難いものだという心の声は、ネガティブな感情ばかりを起こさせ、地獄に落ちていくような抑鬱的な悪循環に陥らせます。

 

 

3.「ネガティブ・トライアド(三重奏)」を引き起こす自殺「モード」が存在する

 

有名ではありませんが、ベックは私が「モード」という言葉を使って表した精神状態をいくつかに分類しました。

 

一つのモードは、特定の思考傾向を示します。

 

その思考傾向には、目標や知覚スキーマ、感情スキーマ、心の声の語り口が含まれます。

 

これらは、普段は隠れていて、ある引き金によって作動します。

 

私が見た多くの人は、普通は「大丈夫」だったり、少なくとも自殺をしそうな感じではありません。

 

しかしその後ストレスの原因となることが発生し、そのモードが発動します。

 

自殺モードにある時には、私が「ネガティブ・トライアド・ファンダメンタリズム(ネガティブな3つの原理主義)」と呼ぶものを示すようになります。

 

「ネガティブ・トライアド」は自分自身や世界、未来についてのネガティブな思考を表すベックの言葉でした。

 

私がネガティブ・トライアド・ファンダメンタリズム」という言葉で表しているのは、自殺モードにある人はこれらの分野について普段は持たないような、厳密で、徹底したネガティブな信条を持っているということです。

 

4.自殺モードは「ブラインダー(目隠し)」を生み出す。自殺願望を持つ人は今ある痛みしか見えなくなる

 

自殺モードは激しく耐え難い精神状態です。精神的苦痛を抱えすぎると、直接的に、また現実的に感じられるものは痛みそのものだけとなってしまいます。

 

未来は曖昧で暗いものに感じます。すぐに思い出せることは、以前に自殺モードにいた時のことだけとなり、その結果それが自分の世界の全てとなってしまうのです。

 

これにより、柔軟に考えたり、状況に順応することができなくなり、問題をうまく解決できなくなります。それどころか、痛みについて考えることに固執し、はっきりした解決法は自殺によって逃げることだけだ、と思うようになります。

 

5.孤独や恥、公私の分断が存在する

 

痛みは耐えられないものであるだけでなく、恥ずかしいものとして感じるようになります。問題をさらに悪化させるのは、精神的苦痛となるような深い傷を抱えた人は大抵孤独で、孤立していて、そういった感情を処理できるような深く、安全で、密接な関係を持たないことです。

 

よって、第一に恥や孤独を感じ、他の人に負担をかけることや「正気でない」、「弱い」、「不快だ」と思われることを恐れることにより、他人に痛みを隠すようになります。

 

これは、経験している痛みの根本には、人に大切にされていないことがあるという事実と関係していることが多くあります。

 

つまり、自分自身や自分が大切だと思う人から尊重されていないということです。これにより、自殺願望のような闇を抱える人が公私を「分断」し、そうすることによってさらに深い孤独感や疎外感を持つことになります。

 

客観的に見ればその人が尊重されているように見える場合であっても、この感情は存在し続けます。

 

この後もロジックは続きます。自殺行動を減らすための治療から学んだ5つの教訓を見ていきましょう。

 

 

6.自殺行動は直接ターゲットにすることができる

 

前NIMH局長のトーマス・アイゼルが2013年に精神医学上の問題を脳疾患であると言ったこととと全く逆になりますが、我々は自殺行動を精神行動の不適応であると考えています。

 

つまり、明らかに解決が困難を極めるようなものではあっても、実際には上で述べたような至極真っ当な社会心理的なプロセスに基づくロジックが存在しているのです。

 

もちろん、我々は抑鬱状態が脳の機能を変えることを知っています。

しかし眠ることや恋に落ちることも脳の機能を変えます。

 

そしてこれらは明らかに脳疾患ではありません。それらは単に、脳のロジックを行動の投下システムとして表現しているものです。

 

この観点から、抑鬱状態への変化は社会心理的シャットダウンをしている状態だと理解することができます。そしてそのシャットダウンというものは、その人が自分が絶望的で救いのない状態にあると感じ、心の中の悪循環に嵌ってしまった時に起こります。

 

重要なことは心理学的ロジックを理解し、それに応じて行動パターンとその後起こり得ることを修正していくことです。

 

とはいえ、我々も時には抑鬱的な症状を緩和するために抗鬱剤による治療を行うこともあります。しかし、抗鬱剤は鬱病の脳疾患を癒すことはなく、むしろネガティブな激しい感情を鈍らせます。(注:私は1型双極性障害や統合失調症は当然、精神疾患として概念化されていると考えています。)

 

7.治療はセラピストの存在と助けを必要とする

 

セラピストとして、我々はその人の個人的な部分に踏み込む必要があります。我々は彼らが持っている孤独感と絶望感に触れなければならず、その人の痛みに対して心から共感する必要があります。

 

患者に、自分の痛みを知って気にかけている人と深くつながっているのだと感じてもらわなければなりません。共感のない、うわべだけのアドバイスは無意味であり、すぐに忘れ去られてしまいます。

 

これは、患者が自分の痛みなど誰も理解できないと感じていることを考えれば、十分理解できることです。(余談ですが、この過程はセラピストにとって過酷で困難なものとなることがあります。本当に出口のないような、たくさんの絶望的で、傷ついた人たちの世界に入っていくため、私は未だに「代理トラウマ」と呼ばれるものを経験することがあります。)

 

8.自殺行動とその人がいる状況への共通理解が大切

 

私は、効果的な治療を始めるために重要なことは、患者に共通する自殺行動のロジックを理解することに重点を置いた、綿密なアセスメントであると学びました。

 

よくあることですが、もし自殺行動が精神的苦痛から逃れるための解決法であるならば、我々はそれがどこから来たものなのか非常に詳細に理解する必要があります。

 

患者は、自身の物語の詳細や自身の歴史の中でその痛みが生まれた鍵となる瞬間についての専門家です。私は心理学と感情の叙述と社会的孤立のフィードバックのループ、そしてその人の過去の出来事が現在にどのような影響を与えているかという分野の専門家です。我々はその人自身と自殺行動について、患者と一緒に全体像を作っていきます。自殺行動の具体的なアセスメントについては、デイビッド・ジョブズによって作られたCAMSをお勧めします。

 

 

9.抑鬱ループを短周期化する方法を学ぶことで、苦しみの底上げができる

 

2500年前、ブッダは、苦しみは痛みと抵抗しようとする姿勢、逃げたいという欲望と関係しているということを悟りました。痛みを嫌悪し、その痛みをコントロールできないがために自己嫌悪に陥り、その痛みから逃げられないことをさらに嫌悪することで、人は地獄の穴へと落ちていきます。

 

感情を直接コントロールすることはできませんが、トレーニングをすれば、感情への反応の仕方をコントロールできるようになります。立ち会い方、接触の仕方、苦悩の耐え方、自分自身への異なった語りかけ方、他人への異なった語りかけ方ができるようになります。

 

それにより抑鬱ループを短周期化することができ、苦痛に「底」を作り、そしてそれを上昇させていくことができるようになります。

 

ただしこの例えは、依然として痛みには底があり、時には深い痛みに対処する必要があることを意味しています。心理的苦痛は消えません。実際、特に鬱病の長い病歴がある神経質な気質の人にとっては、精神的苦痛は身体的苦痛のように避けることができないものです。しかし、トレーニングや効果的な戦略とテクニックによって、感情を抑え、痛みを軽減させることができるのです。

 

 

10.受容、統合、繋がりが長期治療の基本となる

 

その時はその言葉を知りませんでしたが、私は自殺未遂者との仕事の中で今私が呼ぶところのCALM MO原則に従っていたと思います。

 

自殺未遂者たちは、心の声も痛みの対処法も全体として逃げること、避けること、他の人から隠すことを目指していて、心がバラバラになっっているということに気づきました。

 

これにより、その人は他人に対して全て上手くいっているかのように振る舞うことと、深い絶望に落ちていくことの間で揺らぐことになります。必要なのは別のアプローチです。我々はその人が自分自身の気分や精神状態のすべてのピースを見ることができるように、メタ叙述的(あるいはメタ認知的)観察者としての側面(MO)を育てる必要があります。そして我々はそれらすべてのピースを統合し、繋げようとします。そうすることで絶望したり心が分裂したりすることがほとんどなくなります。

 

そして我々はその人が孤独や孤立、恥などの感情に対処するのを助けてくれるような誰かとつないでいきます。

 

 

 

他の3つの重要な発見

 

私はこの研究の中でたくさんのことを学びました。ここでは他に3つの重要な教訓を挙げます。

 

・1970年代に比べ、2000年に自殺未遂をする人ははるかに激しい症状を示している。そしてその後も自殺未遂をする傾向が強い。

 

・複数の自殺未遂をした前歴は精神病理学上の重要な指標となる。境界性パーソナリティ障害の診断よりもはるかに簡単で良い指標となる。

 

・研究に参加した人たちが直面している問題は普及性のあるものであり、DSM診断システムでは役不足である。

 

自殺行動については十分な研究予算が取られておらず、議論も不十分です。もし最近起きている悲劇によって、この難しい問題について建設的に議論する機会が増えることになるならば、少なくともこれらの悲劇的な損失は、他に苦しんでいる人たちのためになるかもしれません。


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