運動がなぜ体にいいのか、説明する2つの新しい発見とは?運動は医療費を減らすために私たちみんなが行うことのできる一つのこととは?

数多くの健康的な行いは、Improve Your Memory for a Healthy Brain. Memory Is the Canary in Your Brain’s Coal Mine(健康的な脳のために記憶力を改善しましょう。記憶力は脳の警告)という本で説明されているように、老化による健康状態の悪化を予防する助けになります。最も重要な健康的行いの一つが運動です。定期的な運動プログラムを行わないのであれば、始めるのにもう遅いかもしれません。 

 

あなたは数多くの年配の人が、体が弱り、歩くのが遅くなり、エネルギーが不足しているように見えることに気づきましたか?これがあなたに当てはまる場合、このことに気づくのはやむをえません。これらの問題は予防可能です。25年間、私は一週間に3回、少なくとも1マイル半ジョギングしていました。これは私が禁煙する助けとなるのに重要なことでした。なぜかは分かりませんが、喫煙とジョギングを同時に行うことはできませんでした。加えて、15分から30分の回復時間によって、喫煙が私の健康にとってどんなに有害か、気づくことができました。 

 

ではなぜ、私はジョギングを止めたのでしょうか?それは、ジョギングをすることで関節を痛めたからです。ですから私は、水泳をすることに決めましたが、私がまるで鉛でできたマネキンのように沈むため、私には手に負えないことがわかりました。今はジムに入会し、エリプティカル・マシンやトレッドミル・マシン、筋肉強化のマシンを使っています。この環境は上手くいきました。なぜなら落ち込んでいるときに励ましてくれる仲間ができ、時には数少ない「90ポンドの虚弱体質者たち」と自分自身を比べて満足感を得ているからです。 

 

私たちは運動が体にいいことを何年も前から知っていて、特にそれは年を取ってくればくるほど大事になってくることも知っています。運動のよく知られた利点には以下が含まれます: 

 

・ストレスを和らげ、健康だという感覚を高めてくれます(少なくとも筋肉痛が去った後には)。 

 

・心臓や心臓血管の機能を改善します(すでに心臓に疾患がある場合は、大きな改善は期待しないでください)。 

 

・体重が減ります(テーブルから体を引き離すことが、この効果に最適な運動です)。 

 

・骨を強化します(老齢による骨密度の損失を減らします。ですが無理な運動は関節を痛める可能性があります)。 

 

・血糖値を下げ、インシュリンが上手く働くように助けます。 

 

・禁煙の助けになります(ジョギング中に喫煙しようとしたことはありますか?) 

 

・気鬱や治療抵抗性鬱を改善します(ランナーズハイという言葉を聞いたことがありますか?これは内因性オピエートの放出に由来します)。 

 

・プロテインや、脳の構造や機能を改善するその他の化学物質を放出します(記憶力も改善します)。 

 

・眠りを改善します(つまりはすごく疲れるのです。筋肉痛による眠りの妨げを減らすには、眠る前にアセトアミノフェンを服用しましょう)。 

 

・結腸癌、乳癌、子宮癌、肺癌などの各種の癌の危険性を減少させます。 

 

最近までよく知られていなかったことは、運動の免疫系への効果です。最近の研究では、高齢者が運動することで、免疫系の機能低下を防ぎ、感染症を予防できることが示されています。最近の研究では、125名の長距離を移動するサイクリストたちを調べ、80代の人の中には免疫系の年齢が20代の人もいました。おそらくこのことは、運動により癌予防できるためであるかもしれません。 

 

重要な指標は、T細胞の血中レベルです。T細胞は、それらが初めて現れた場所、胸腺にちなんで名前が付けられており、抗体を作る白血球の一種です。ヒトが年を取るにつれ、頸部にある胸腺が縮小し、T細胞の活動はそのほとんどが骨髄で起こります。サイクリストの研究は、このグループが20代と同レベルのT細胞を生産していた一方で、あまり運動をしない高齢者の比較対象グループは、T細胞をほとんど生産しないことを明らかにしました。したがって、本研究で検証されてはいませんが、身体的活動の多い高齢者は、座りがちで運動不足気味な人に比べて、ワクチンへの反応も良いはずだと思われます。 

 

もう一つの新しい発見は、脳の白質統合性に対する運動の重要性です。白質は電気的に神経線維を覆っていますが、これには2つの効果があります。白質は神経系の伝達を速め、隣接する繊維の「クロストーク」を減少させます。本研究では、認知機能障害をもたない、平均65歳の人々と、アルツハイマー病を発症する危険因子である、軽い認知機能障害をもつ人々を比較しました。両方のグループで、研究者らはvo2Max(最大酸素摂取量)テストを行い、心臓と心肺機能の標準測定値をもとに心臓血管機能を測定しました。研究者らはさらに、白質統合性を測定するために脳スキャンを使用しました。身体活動のレベルは、体の機能が正常な成人や、軽い認知機能障害をもつ患者においても、白質(WM)統合性および認知能力と明らかに関連していました。 

 

新しい研究を考慮に入れると、ソファーから降りて運動を始めるのにあとどれくらいの理由付けが必要でしょうか?その上、良いワークアウトの後には、運動を止める時でさえ良い気分になるものです。

10年にわたる研究に基づく、新しい身体活動のガイドラインとは?

 2008年に、アメリカ合衆国保健福祉省(HHS)は、当時手に入った山のような科学に基づく根拠を査定した後、「アメリカ人のための身体活動のガイドライン」の初版を出版しました。それから10年後、HHSは過去10年間の根拠に基づく研究を踏まえ、毎日/毎週の大量の規範的エクササイズに関して、更新したガイドラインを公表しました。新しいガイドラインは、身体的、精神的健康状態を高め、ヒトの生涯にわたり病気を予防するため、私たちが人生のさまざまな段階でどの程度体を動かす必要があるのか、詳細な推奨事項を提供しています。一番最近の身体活動のガイドラインは、イリノイ州シカゴにて2018年のアメリカ心臓協会学術集会により11月12日に発表されました。これらの調査結果はさらに、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)により今日出版されました。HHSからの最新の推奨事項は、幅広い人口層でさらに健康成果を高めるために、どの程度の、どんな種類の身体活動が最適なのか、ということに伴い、特定の種類のエアロビック運動や筋力増強運動を展開している、2018年度身体活動ガイドライン諮問委員会科学報告書に基づいています。

 

 

 定期的な身体活動は、全年齢の個人が、健康全般を改善し、病気の罹患率を減少し、寿命を増加することができる、最も重要な生活の中での選択肢の一つです。この新しい報告書によると、アメリカの若者や成人の約80パーセントが、運動不足の状態です。アメリカ合衆国では、見積もりによると定期的運動の欠如や、既存の身体活動ガイドラインの基準を満たしていないことが、毎年のヘルスケアにかかる費用の、1,170億ドルに関連しています。

 

 

 明るい側面を見れば、最新の科学に基づく根拠では、定期的な身体活動によって、ヒトが元気になり、思考がはっきりし、よく眠れ、身体の機能が改善し、長く生きられる、と断言されています。

 

 

 新しいガイドラインでは、身体活動を4つのカテゴリーに分けて展開しており、それぞれ(1)エアロビック運動、(2)筋力増強運動、(3)骨強化運動、(4)バランス改善運動となっています。

 

 

エアロビック運動

 

エアロビック運動(または有酸素運動、「カーディオ」、持久力トレーニングとも言われます)中は、大きな筋肉群が、長時間絶えずリズミカルに動きます。エアロビック運動により、心拍数が上昇し、呼吸がさらに苦しくなり、通常は汗をかきます。

 

 

エアロビック運動の3つの構成部分:強度、持続時間、頻度強度は、エアロビック運動にかかる、努力の程度を示しています。強度には、「ライト(弱)」(家事やゆっくり歩くことなど)、「モデレート(中)」(早歩きや簡単なサイクリングに相当)、「ヴィゴラス(強)」(ジョギングや階段を数段上ることに相当)までの幅があります。持続時間は、各セッション中に、エアロビック運動を何分行うかを示しています。頻度は、一週間に何回エアロビック運動を行うか示しています。

 

 

筋力増強運動

 

 

筋力増強運動には、フリーウェイト・リフティング、筋力トレーニングマシン、筋肉を鍛える各種のレジスタンストレーニングが含まれます。筋力増強運動にはさらに、耐久のための自体重の使用および強度を変化させるゴムバンドの使用が含まれます。

 

 

骨強化運動

 

 

 骨強化運動は、体のさまざまな骨に体重負荷の力を使い、健康的な骨量の増強および維持を促進します。骨強化運動には、ある種のエアロビック運動(ジョギングなど)や筋力増強運動が含まれます。

 

 

バランス改善運動

 

 

バランス改善運動は、足元を固定し、転ぶ危険性を減らすことができるよう、脳のバランス感覚の中枢部を維持する助けとなる、体のさまざまな筋肉を強化します。

 

 

HHS(2018年)より、4つの重要な身体活動ガイドライン

 

 

成人は1日を通して、もっと動き、座る回数を減らすと良いでしょう。身体活動のいくつかは、全然行わないよりはましです。座る回数が少ない、モデレートからヴィゴラスまでの身体活動(MVPA)をたくさん行っている成人は、健康的利益をいくつか得ています。
十分な健康的利益を得るためには、成人は一週間に少なくとも150分(2時間と30分)から300分(5時間)モデレート(中)強度の運動または一週間に75分(1時間と15分)から150分(2時間と30分)ヴィゴラス(強)強度の有酸素運動、あるいはこれに相当するモデレートおよびヴィゴラス強度を組み合わせたエアロビック運動を行うと良いでしょう。なるべくは、エアロビック運動は一週間のうち数日にまたがって行うと良いでしょう。
さらなる健康的利益は、一週間のうちモデレート強度で身体活動を300分(5時間)相当以上行うことで得られます。
成人は、これらの運動がさらなる健康的利益をもたらすため、さらに一週間のうち2日以上はすべての主要な筋肉群を含んで、モデレートまたはさらに強い強度で筋力増強運動を行うと良いでしょう。

 

 

絶対強度と相対強度

 

 

・絶対強度は、行われている仕事量を表し、個人の生理学的容量は考慮しません。これは多くの場合、代謝当量(MET)の単位で表されます。早歩きや庭掃除などのモデレート強度の身体活動は、3から5.9 METのMETレベルです。
・相対強度は、個人の心肺フィットネスを考慮に入れ、調整します。運動を多く行っている人は、運動がさらに簡単に感じられるので、運動量が少ない人よりもさらに低い相対強度の値が示されるはずです。
成人のためのこれらのガイドラインに加えて、新しいHHSの報告書は、ほかの年齢層のためのガイドラインを提供しています:

 

 

 ・就学前の子ども(3歳から5歳まで)は、成長と発育を促進するため、一日中身体的に活動すると良いでしょう。

 

 

 ・子どもと10代の若者(6歳から17歳まで)は、毎日60分からそれ以上のモデレートからヴィゴラスの身体活動(MVPA)を行うと良いでしょう。

 

・年配の大人(65歳以上の年齢)は、有酸素および筋力増強運動とともに、バランストレーニングを含む、複数構成の身体活動を行うと良いでしょう。

 

・妊娠中および出産後の女性は、一週間に少なくとも150分のモデレート強度のエアロビック運動を行うと良いでしょう。

 

 

 ・持病または障害をもつ成人は、可能であれば、成人のための重要なガイドラインに従い、エアロビック運動および筋力増強運動を両方行うと良いでしょう。

15分未満で、あなたの記憶を改善する方法とは?

学習前の運動は記憶を改善します。

 

 

身体的な運動で認知(学習や記憶など)を改善することができる。

 

 

もしそうなら、運動するべきです。学習の前、中、または後、どこで運動をすべきでしょうか?

 

 

ミシシッピ大学のHaynes氏らの新しい研究によると、学習に先立つ短期間の運動は、短期記憶と長期記憶の両方を改善します。

 

 

これまでの研究は、身体活動が健康だけでなく認知も向上させることを示しています。例えば、高齢者を対象とした2010年の体系的レビューでは、検査された研究の71%が身体活動と認知(認知症発症の可能性を含む)との間に正の関係を示していました。

 

 

2013年のレビューでは、心血管運動が記憶を改善しました.

運動の時間的効果に関する以前の研究を基にして、Haynes氏らは、(学習課題に関連して)運動が記憶を最も良くすることができる時期を見出そうと試みました。

 

 

研究者は、対象内カウンターバランス設計を利用しました。この設計では、参加者はすべての研究条件にさらされています。しかし、条件を経験する順序は、参加者によって異なります。これは潜在的なバイアスを減らすために行われます。

 

 

サンプルは24人の大学生(18-35歳、平均= 21;女性67%、ヒスパニック系白人79%)で構成されています。参加者は、喫煙者、妊娠した人、最近脳震盪を起こした人、注意欠陥障害または学習障害と診断された人、または精神医学的な薬を服用していた場合は、除外されました。彼らは最近運動をしたり、コーヒーを飲んだり、マリファナ(またはその他の違法薬物)を使用した場合にも除外されました。

 

 

生徒は実験室へ1回-4回の訪問をするように頼まれました。これらには、身体活動が行われていないコントロールセッションが含まれていました。 3回のエクササイズセッションはメモリエンコーディングの前、中、後に行われます。

 

 

実験的操作は、トレッドミルで15分間歩くことから構成されています。参加者は、「クラスに遅れている場合と似た状況のペースを選択してください。したがって、ゆっくりと歩くことはありません。また決して走ることもしません」と言われた後、ペースを選んで、各人は同じペースで15分間歩きました。選択された速度は、平均して、3.4mphでした。

 

 

制御条件には運動は含まれず、記憶課題が完了する前まで、5分の休憩は必要でした。

 

 

3つの運動条件では、参加者はトレッドミル運動前、トレッドミル中、またはその後に学習タスクを行います。学習タスクは、短期および長期記憶のテストであるRey Auditory-Verbal Learning Test(RAVLT)であり、参加者に(複数回)読み込まれた15語の2つのリスト(List A / B)に、できるだけ多くの言葉を思い出そうとします。

 

 

すべての訪問で、RAVLTを完了した後、生徒は20分かけてThe Office(エピソード)を見ました。その後、彼らはRAVLTのリストAから単語を思い出そうとしました。

 

 

その結果、学習の改善はトライアルを通して示されました。この効果は、学習課題の前にトレッドミルを歩く状況が最も良かったのです。この状態はまた、最良の長期記憶性能と関連していました。

 

 

これらの知見は、認知課題を完了する前(中/後と比較して)に中等度および高強度の身体活動が学習にとってより有益であることを示した同じ著者による以前の研究(異なる研究デザインを用いたもの)と一致しています。

 

 

潜在的な取り組み

 

次回は、試験のために勉強したり、自分の作品に関連する新しい情報を覚えたり、好きな曲を覚えたりします。犬と散歩したり、芝生を刈るなど、中程度の身体活動を15分間行います。

 

 

それがあなたのトータル的な健康と福利に有益であるだけでなく、学習の向上と記憶の向上にもつながります。