ナルシシズムには、新しい利点がある?精神的に強く、開放的?

精神的に強く、開放的であることはナルシシズムのポジティブな効果なのでしょうか?

 

 多くの人は否定するかもしれませんが、我々は皆ある程度ナルシストです。どの程度自分がナルシストか知っていますか?もし興味がある場合は、こちらの双方向のオンラインアンケート、ナルシスト性格調査表(NPI、学術目的のナルシスト傾向調査)を利用すれば5分で結果が分かります。もしくは、ウルバナキャンペーン、イリノイ大学新理学部のR・クリス・フラレイによって作成された“人格、リーダーシップ、自尊心”のアンケートを利用することも出来るでしょう。どちらのテストも心理学的助言となるものではありません

 

 

 最近では、今まで固定観念を持って見ていたナルシシズムに対する考え方を再調査の必要性を正当に理由付けるような、革新的な研究がありました。

 

 

準臨床的ナルシシズムは精神的強さと学校でのより良い成果を出すことに繋がりがあるかもしれません

 

 

 まず始めに、最近の国際的な研究は、順臨床的にナルシシズムの傾向が見られた青年は強靭な精神と学校においてよりよいパフォーマンスをする傾向があることを発見しました。準臨床的ナルシシズムは臨床的な行動や症候群(誇張や独占)を含んでいるものの、著者はすかさずナルシスト的な数値が例え高かったとしても、それは必ずしも人格に異常があるというわけではないということを指摘しました。一般に、準臨床的ナルシシズムは精神病理学的異常とされる自己陶酔性人格疾患(NPD)とは区別されます。

 

 

 “長期のナルシシズム、精神の強さ、学校における成果の関係性”という論文が人格と個々の相違という雑誌において2018年9月に発表されました。

 

 

 この論文からの大きな収穫は、思春期において準臨床的ナルシシズムは精神の強さに肯定的に相互関連しているということです。筆者は人格の汚点とされる3つ(ナルシシズム、精神病、マキアベリズム)について再考する必要性も結論として述べています。調査員によれば、一般的に精神の強靱性を見せた人は、プレッシャーがかかる場面や様々な状況においてその人にとって最高のパフォーマンスが出来るということを意味しています。

 

 

 この研究は、第一筆者としてコスタス・パパゲオルジウス、監督はベルファストにあるグイーンズ大学心理学科にあるINTERRaCt研究所とその共同者であるユリア・コヴァス、そしてロンドンのゴールドスミス大学InLab、ロンドンのキング大学、マンチェスターメトロポリタン大学、不ダースフィールド大学、そしてオースティンにあるテキサス大学の監督によって行われています。

 

 

ナルシシズムは単に“良い”“悪い”と捉えられるものではありません。一様に“ナルシストだ”と烙印を押すのを止めるべきです。

 

 

 パパゲオルジウスのナルシシズムに対する耐えない悪口に関する仮説はとても斬新なものです。というのは、私の知る限り彼は、準臨床的ナルシシズムの微妙な違いを調べ、一般に言う“ナルシシスト”は良い特性であるかもしれないと推測した数少ない人物だからです。(詳細は“私達が「ナルシスト」というレッテルを貼るのを止めるべき理由”)

 

 

 “順臨床的にナルシシズムと判断された人は、自尊心が高い為によりやる気に満ちて、はきはきとしていて、決まった状況下で成功し易い”とコスタス・パパゲオルジウスは述べ、次の様にも語っています。“自分の能力に自身を持つということは雄大なナルシシズムの重要なサインの1つであり、精神の強さにおいて中心となるものです。もし精神的に強いのであれば、チャレンジを喜んで受け入れ、そのチャレンジを自分の成長する機会として受け取る傾向があります。社会集団として、ナルシシズムの捉え方を見直すことはとても重要です。私達は感情や個人の特色を良い悪いと受け取ってしまいますが、心理学的特質とは進化の賜物であり、それらは良い悪いと判断されるものではなく、適応性があるか、順応性があるかと考えられるものです。私達は型にはまった社会道徳を人間の本質の表れを取り入れ、賞賛するべきかもしれませんね。”

 

 

 パパゲオルジウスは最近別の追跡調査(“ナルシシズムの強固な精神による鬱症候群への良い効果:ナルシシズムは3大の悪かもしれないが、世界が少し明るく見えるのを手助けしてくれます”)においてこのテーマを取り上げています。この記事はオンラインでヨーロッパ精神医学雑誌にて2018年11月1日に発表されました。

 

 

 この記事をユニークにさせた点は、パパゲオルジウスとその同僚達が、準臨床的ナルシシズムと精神の強さ、五大国の経験に対する開放性(OE)の特性、恐怖/脅威よりも成長/冒険性への適合評価の関係性を突き止めたことです。

 

 

筆者は次のように述べています:

“挑戦への適合とOEの間の繋がりは,チャレンジに強いとされる個人が変化を受け入れ、新しい経験を脅威というよりも成長の機会として捉えている、という事実から概念的に証明されます。集合的に準臨床的にナルシシズムの値が高く、精神が強いと判断された人は特に経験に関して寛容であるかもしれないということをこの実験による発見は示しています。取り分け彼らは新しい機会を個人の成長の機会と捉える傾向と自信を持っている様です。”

 

 

 経験や新しい機会に対して寛容な準臨床的ナルシシズムが促進する上向き傾向に加えて、パパゲオルジウスらの革新的研究は準臨床的ナルシシズムがより少ない鬱症候群と関係があるかもしれないということを示唆しました。実際に準臨床的ナルシスズムからより強い精神や良い結果へ繋がる“軌道モデル”はより低い鬱兆候の信頼性のある強い指標であることを筆者は発見しています。明らかにこの結果は準臨床的ナルシシズムは鬱兆候の変化において大まかに言っても約3割関連していることを示しています。

 

 

 しかし注意点がいくつかあり、この研究では長い制限事項(全階層的デザイン、自己報告アンケートなど)があります。前述された準臨床的ナルシシズムの良い面を“見せかけの恩恵”として報道する前に慎重にこの問題を取り扱うことはとても大切です。そしてもちろんNPDは数えきれない程多くのマイナス面を含んだ自己障害であるということを再び主張する経験的で逸話的な証拠はたくさんあります。

 

 

 筆者は次の様に結論付けています。“現在の調査は直接理論的で間接的な応用的関与を持っています。発見は準臨床的ナルシシズム(SN)がポジティブ(雄大)さとネガティブ(脆)さ両方の局面を持つ複雑な性格特色であることを裏付けています。精神の強さ(MT)を含む前社会特性との関係を調査することは、準臨床的ナルシシズムの適応傾向を識別し促進させようとする時に特に便利です。

 

 

他の個性特性(例、経験への寛容性)と、誇張的ナルシシズムと脆いナルシシズムの違いを区別することを考える一方で、SNからより高いMTへの規範となる方針を研究することは、精神医学において変化を説明し予測することとなるかもしれません。個性の特質の適応性を考慮することは、ジョイント介入プログラムはむしろ順応的側面の準臨床的ナルシシズムを促進し、憂鬱な症候群やもしかすると他の精神医学的症候群も減らす精神の強靱性を鍛えられるでしょう。”

ナルシシズムは鏡に何を映し出すのか?

その答えはあなたを驚かせるかもしれません。

 

 

最近、心理的発達のための鏡と反射の重要性について議論しました。

 

 

ナルシシズムについてはどうでしょうか?これは、心理学とガラスをみた時について考えるときに現れます。

 

 

ナルシシズムは、結局のところ、鏡の中で自分自身を注視していることがよくあります。

 

 

この言葉は、ギリシア神話から引用され、プールの水に映し出された彼自身に恋している若いナルシッサスを、自分の鏡と表現しています。

 

 

この図は、ナルシシズムの割合は男性が女性より高いという点で正確です。

 

 

しかし、自分自身を見ている、自分自身について興味がある、または自分自身に魅了されている、本質的にナルシシズム的であるか?について、研究に基づいて言うならば、一般的な答えはNOです。

 

 

研究は、ナルシシズム、自己焦点と身体的魅力との関連が複雑で驚くべきことであることを示しています。

 

 

まず、誰もが自分たちは本当に魅力的だと思うことを知っておくことが重要です。

 

心理学における多くの研究は、自分の性格や能力についての人々の推論がしばしば誇張していることを示しています。

 

 

つまり、一般的には、私たちが実際よりも賢くて魅力的だと信じています。

 

 

いくつかの実験では、この誇張が、自分の顔が実際よりも物理的に魅力的であると認識している人々にまで及ぶことが示されています。

 

 

ある実験では、参加者の顔は、モーフィング手順によって多かれ少なかれ魅力的にされました。彼らは、自分の顔が変れられた顔のラインナップを見せられ(魅力的なイメージのグラデーションのように)、実際に自分の顔のイメージを選ぶように求められました。

 

 

人々は自分の顔が魅力的に誇張されたバージョンのラインナップから自分の実際の顔を選ぶ可能性が高く、顔のラインナップ中でも魅力的なバージョンをより素早く識別しました。

 

 

誇張のバイアスは、意識的で審議的な認知プロセスではなく、比較的オートマチックであるように見えました。

 

 

第二に、肉体的な魅力は、鏡を注視することと正の相関があります。

 

 

1つの研究では、鏡を注視する前の外観に満足していると報告した女性は、実際に自分を見つめた後、さらに魅力的に感じて満足しているようでした。

 

 

興味深い分野の研究では、女性と男性がミラーとして機能する反射ガラスのセクションを歩いている間を観察されました。

 

 

各自が自分のイメージを注視するのに費やされた時間が記録されました。

 

 

各参加者の身体的魅力は、実験観察者によって別でも評価されました。

 

 

女性と男性の両方にとって、鏡の注視に費やされた時間は、彼らの肉体的魅力と正の相関があったのです。

 

 

第三に、ナルシストは平均的な人よりも魅力的だと考えられています。

 

 

1000人以上の研究参加者から構成される50の異なる研究の統計分析(メタアナリシス)レビューでは、自己愛と肉体的魅力との間には小さいものであっても信頼できる正の相関があることが明らかになりました。

 

 

この研究は、観察者の魅力の評価(ナルシシズムの評価自体ではありません)に基づいていました。

 

 

したがって、身体的魅力の尺度は、低いものでした。

 

 

なぜナルシシストが自分自身をより魅力的に見立てているのかを想像するのは簡単ですが、実際には他の人にもなぜ魅力的に見えるのでしょうか?

 

 

ナルシストは鏡で自分自身を見て楽しんでいます。彼らは自分の壮大な自己イメージを増すために自分自身を身分証明するために、より多くの時間を費やすかもしれません。

 

 

このように、ナルシストは自らを客観化する傾向があり、自己の価値観を自らの性格ではなく、自分の外見に基づいて判断することができます。

 

 

 

最後に、ナルシシズムの特徴は共感と思いやりの欠如です。

 

 

多くの実験や臨床観察で、ナルシストは、他者の感情や経験を知ることを妨げるような、自己吸収的な視点を習慣的に持っていることがわかっています。

 

 

研究によれば、ナルシスト的な人々は、感情共有や覚醒(すなわち、他人の感情と共鳴する)、感情の理解、感情の調節のレベルで欠点があると示されています。

 

 

では、ナルシストの人の脳の中では、私たちの残りの部分と何が違うのでしょうか?

 

 

共感は、他人の感情を分かち合い、想像し、理解することを含むプロセスです。

 

 

神経科学の分野では、共感というこれらの構成要素を媒介することに関与する主要な脳構造が、前頭葉、前帯状皮質、および内側前頭前野の特定の領域であることを我々に教えてくれています。

 

 

前頭葉および前帯状皮質は、情報の流れを選択して調整する顕著性ネットワークと呼ばれるものの主要なところです。

 

 

前頭葉は、コグニティブ処理の2つの別々のネットワーク、すなわち効果的なタスク実行に関係する中央実行ネットワークと、自己反射プロセスに関与するデフォルトモードネットワークとの間の動的スイッチとして働きます。

 

 

言い換えれば、私たちの脳は仕事に集中することと自分自身に集中することとを切り替えることができますが、同時に両方を行うことは難しいのです。

 

 

右前頭葉はまた、感情を予期する上で重要な脳構造であり、自分自身について考えることに関係しています。そして、右前頭葉および前帯状皮質は、普通は他人と共感することに関連しています。

 

 

 

最近の脳画像研究は、ナルシストの共感における欠損は、前頭葉における機能障害によるものであることを示唆しています。

 

 

前頭葉が自らの注意を集中させるデフォルトモードのネットワークをオフにすることができず、顕性ネットワークの機能に不均衡があるように見えます。

 

 

言い換えれば、ナルシストの脳は自分たちの考えを止めることができないことを示唆しています。これはもちろん、他人の感情を共有し、理解する能力を妨げる可能性があります。

 

 

興味深いことに、ナルシシズム性人格障害を持つ人々の間でのこの共感の欠如は、一般に、他人の気持ちとニーズを特定する意図的でないことの結果であると考えられています。

 

 

しかし、これらは、最近の研究で、彼らの共感の欠如は、彼らの意識的制御の下にない認知処理の欠損から来る可能性があることを示唆しています。

 

 

他の研究では、ナルシストは意図的や故意に無関心ではなく、単に他人の感情を認識し、理解することができない可能性があることを示唆しています。

 

 

表情をみて感情を認識できることは、共感と思いやりのために必要な重要なスキルです。

 

 

恐怖、怒り、嫌悪、喜び、悲しみなどの表情を認識し理解する古典的なテストを使った研究では、ナルシストは感情認識の欠損、特に恐れや怒りを示しました。

 

 

ナルシストが認識タスクで悪い結果を表すというこの傾向は、タスク中の感情をどれくらいの間、認識しなければならないかにかかわらず、事実として現れました。

 

 

ですから、ナルシストは、他者の苦痛(恐怖と怒りを介して)を認識するのが難しく、彼らが共感しようとすることを妨げています。

 

 

神経画像処理実験では、高低のナルシストに振り分けられたサンプルの人々が、感情面の絵に共感することを含んだワークをしました。

 

 

ナルシシストは右前頭葉の不活性化がより低く、後帯状皮質および運動前野のより高い活性化を示し、ナルシストが自らの集中を止めるのが困難であることを示唆しました。

 

 

アンケート調査では、高い自己主張のグループは、個人的な不安感やストレスのある対人関係での不安など、自己志向の感情をより多く報告しています。

 

 

また、過活動性の右前頭葉のために、自分の感情的覚醒を調節することが困難であることもあり得ます。

 

 

自己焦点をオフにすることができないと同時に、内部世界の中で大量の刺激が、ナルシストの右前頭葉のインシュラ機能をさらに損なう可能性があります。

 

 

その結果、社会的世界における外部刺激の処理が歪曲され、ナルシシズムの人々は、他人の視点を捉えることに問題を抱くように見えるだろうと思います。

 

 

このように、ナルシストは自己焦点を制御し、他人の感情を認識し、自分自身の不安を制御することが困難であり、これらは共感、感情移入して対応することが困難な原因のようです。

 

 

ミラーが、私たちの感情を認識し、あなたがナルシストを見つけたと思ったときに、パート2にとどまり思い出させてくれる手助けになることは、興味深いことです。目に見えているより、もっと起こっているかもしれません!