世界親切の日とは?集団的な思いやり、親切が社会的スティグマを減らし、メンタルヘルスを改善する?

スティグマ」とは – 他者や社会集団によって個人に押し付けられた負の表象・烙印。

 

 

 

 世界親切の日は、毎年11月13日に祝われます。当日、参加者は個人であれ団体であれ、善行を祝って推進し、親切な行いを約束することにより世界をさらに良い場所にしようと試みています。世界親切の日は、世界親切運動により1998年に初めて開始されました。世界親切運動は、世界中から集まった同じ考えを持つ親切団体が開催した、1997年の東京カンファレンスにより結成された団体です。現在、28ヶ国以上が、宗教とも政治的運動とも関係のない世界親切運動に参加しています。世界親切運動と世界親切の日のミッションは、より素晴らしい親切を目指すように個人と国家を刺激して、もっと親切にあふれた世界を作ることです。

 

 

 

 親切は、思いやりと私利私欲のない行ないによる行動反応、または自分の利益を優先せず、他者に思いやりを与える考え方です。私利私欲のない行ないを実践するには、自己中心的な利益を削り取る必要があります。親切は、私たちが急ぎ、ストレスを感じ、同時に多くのことを成し遂げようとするこの社会で生活しているので、多くの場合損なわれたり、忘れられたりする価値観の1つです。近所の人にあいさつをする、お店で買った食料品をマイバッグに入れるよう申し出る、高速道路でほかの乗客に道を譲る、ボランティアをする、許すことを練習する、下心をもたず友人に助けの手を差し伸べることなどは、私たちの社会で忘れられているように思える、すべて簡単な親切の行いです。親切は、内面の幸せに直接結びついていますが、私たちは何年も幸せを求めてもがき、親切を無視して過ごしていて、そのあと何か間違ったことをしているのではと思うのです。

 

 

 

メンタルヘルス統計

 

 米国精神障害者家族連合会(NAMI)によると、4人に1人近くのアメリカ人(6,200万人)が毎年精神疾患の影響を受け、米国の25人に1人の成人が、鬱や双極性障害、不安障害などの主要な精神疾患とともに生活しています。13歳から18歳までの10代の若者の20パーセント近くが、毎年精神疾患と闘っていて、成人の約30パーセントが不安障害と闘っています。NAMIによると、精神疾患にかかる費用は、毎年の逸失利益で見ると驚きの1,930億です。実際に、鬱や双極性障害などの気分障害は、18歳から44歳までの年齢の若者や成人の両方にとって、入院となる3番目に一般的な原因となっています。親切は、思いやり、共感、親密さ、感謝の気持ち、共同体意識を高めます。これらはすべて、精神疾患と闘う助けとなるのに必要な資質です。心理療法と薬物治療も必要ですが、心理療法士は回復を成功させるためには、強力な支援体制とともにポジティヴな環境を提唱しています。集団的な思いやりは、社会がスティグマ(社会的烙印)を打ちこわし、精神疾患をもつ患者とその家族の生活を改善するのに必要なことです。

 

 

 

親切と脳

 

 研究によると、思いやりの形であれ感謝の形であれ、親切を練習することで、脳のセロトニンやドーパミンのレベルを高めることができるという結果が示されました。セロトニンとドーパミンは、「心地よい、幸せのホルモン」として知られています。反対に、長期間にわたる論争や怒り、嫉妬、罪の意識やそのほかのネガティヴな感情は、時間をかけて体に悪影響を与える可能性があるコルチゾールの上昇を育んでしまい、結果として免疫系機能の低下や体重増加、特に体の中心部の体重増加につながります。言い換えると、私たちのポジティヴやネガティヴな感情は、精神的および身体的症状の両方に密接に関連しているのです。

 

 

 

 笑顔や、ほかの人のためにドアを開けてあげること、誰かのために食べ物を持って行ってあげること、列で次の人のために場所を譲ること、ほかの人とつながること、親しい誰かに「愛している」と伝えることはすべて、日ごろから練習できる親切な行いです。ときどき私たちは、親切であるということから遠ざかってしまいます。その理由は、私たちは何をすべきかわからず、自分の行ないが影響を与えるとは思っていないためですが、影響を与えることはできますし、このことは研究で証明されています。

 

 

 

 ・最近話していなかった人に電話をかけましょう。私たちはあまりに忙しい社会に生きているため、主なコミュニケーション手段をテキストやEメール、ソーシャルメディアに頼っています。ほかの通話口から声を聴くことで、相手との関係性を強めることができます。これには、あなたが引っ越したところに住んでいる近所の人との会話や、ソーシャルメディアのアップデートでしか主に「連絡を取って」いなかった子供のころの友人との会話、数時間離れたところに住んでいる祖母との会話などが含まれます。電話での会話で感情を感じたり伝えたりすることはもっと簡単ですし、テキストやEメールで済ませてしまおうとしていた相手とさらに深い関係を築くことができます。

 

 

 

 ・毎日簡単なジェスチャーを行い、ほかの誰かの手助けをしましょう。大事な人のためにゴミを捨ててあげること、仕事でコーヒーのおかわりを注いであげること、両親のためにお使いに出かけること、一週間の食料品の買い出しを済ませることなどどれにおいても、簡単にできる親切な行いはとても役に立ちます。

 

 

 

 ・時間とお金、スキルに投資しましょう。ボランティアをすることは、地域社会に戻る最高の方法ですし、さらにあなたに充実感を与えてくれます。動物保護施設にお金を寄付することを選ぶ、地元のビーチでゴミ拾いをする、ホームレス施設でボランティア活動をする、自分の時間、お金、スキルセットに投資するなどはどれでも、地域社会をさらに良い場所にし、周りに人の手本になることができます。

 

 

 

 ・自分自身に優しくしましょう。セルフケアは、よく見逃される親切な行いです。本を読む、お風呂に浸かる、新しい服を買う、好きな趣味に没頭して時間を過ごすなど、どれでもいいので自分自身に投資して時間を過ごしましょう。充実感が得られず幸せでなければ、周りの人が気づいてしまい、ネガティヴなエネルギーが周りに伝わってしまいます。

 

 

 

 ・許すことを練習しましょう。私たちは誰でも間違いを犯し、争いを選び、傷つける言葉をほかの人に言ってしまいますが、私たちにはみんな、お詫びをして許しを請うチャンスがあります。許しを請うことは、やり直して傷ついた感情を後ろに追いやり、前に進むための一つの方法です。私たちはほかの人がたとえ謝らない場合でも、ほかの人に許しを与える力も持っています。ほかの人を許すとき、私たちが心に抱いているネガティヴな感情や敵対心を手放すことができます。