決断する際に有効な方法とは?重要な決断をする前にあなたの目的を理解しましょう

意思決定が苦手ですか?

 

毎日重要な決断をするよう求められていますか?

 

もし深みにはまってしまっていると感じていたり、間違った方向へ向かってしまっている様に感じるのであれば、意思決定のプロセスを見直す必要があります。決断は「Yes」「No」と簡単にいえるようなものではありません。特にあなたが素晴らしい結果を出すことを期待されている時の決断はそんなに簡単なものではないのです。

 

 

一般のアメリカ人は約35,000回の決断を毎日行っています。例えば朝食に何を食べるか、いつ仕事に行くか、どれ程頻繁にメールをチェックするか、次はどのプロジェクトに取り組むべきか、といった内容です。親や起業家、クリエイター、リーダー、どの立場にしても、自分が毎日行う判断がどれ程重要なものであるかを間違った判断をするまで気付かないかもしれませんね。でもそれはあなただけではありません。

 

 

しかし残念ながら、平凡でありふれた決断しかあなたは取って来れなかったでしょう。意思決定プロセスにアプローチする最善の方法の一つは目的というレンズを通すことです。あなたが目的を意識し、マインドフルネスによって促進されたメタ認知を毎日持っていれば、あなたは賢い選択をする為の準備がより出来るようになるでしょう。

 

 

目的を理解する

 

目標のある状態は、より素晴らしい方向性へと導き、自身に価値を置き、より意味のある人生へと繋がっていくことを私達は知っていますが、いったいどうやって自分の目的を明らかにすれば良いのでしょうか?

 

目的を知っていると、あなたの目標に合った判断やプロジェクト、機会に対して正しい返答が出来ます。これは使命主義の型にも当てはまります。

 

 

この大きな質問を、目標主導の意思決定の手始めとして自身に聞いてみて下さい

 

自分を動かすモチベーションとは何だろうか?

自分の長期にわたる目標とは何か?

今までの中で、自分の人生をより良くした判断とは何だったか?

自分が一番成功する環境とはどんなものだろうか?

 

 

一度自分の目標を確立してしまえば、どんな日でもその目標を自分に思い出させましょう。大小関わらず意思決定をする際には、その決定があなたの個人的、そして職業的目標両方に繋がるものであるかを確認して下さい。

 

知識ある判断をする

 

Netflixが今の様な大きなNetflixとなる前、Blockbuster(ブロックバスター社)はNetflixを買収する機会がありました(この機会はBlockbusterが最新技術分野において成功し続ける可能性がありました)が、Blockbusterはこの機会を見逃しました。

 

Blockbusterはその判断に伴う結果を予想していたのでしょうか?

 

明らかにしていなかったでしょう。

 

彼らはその機会を断ったことを後悔しているのでしょうか?

 

果たしてそれは重要なことですか?

 

 

CEOは重要な決断をする必要がありましたが、その時NetflixはDVDデリバリーサービスを行う会社で、そのサービスはBlockbusterの目的とは一致しませんでした。

 

更には、Netflixは資金不足になりつつあった為、彼はその話を断ったのです。彼は、彼が持つ情報を元に知識ある判断をしたのであり、可能性や感情を元に判断したわけではありません。これはリーダーに求められる能力です。

 

 

ホセイン・アースハム博士(ボルチモア大学のライト特別名誉教授兼ションズ・ホプキンス・キャレー・ビジネススクールの指導教授)は、意思決定の趣旨に関する学説を次の様に書いています:

 

 

ビジネスにおける意思決定はほぼ常に不確定性を伴います。もちろん、より多くの情報を決断者が持っている程、その決断は良いものになるというのは明らかです。決断をまるでギャンブルの様に扱うのは決断理論の基礎です。つまりこれは、可能性に対して明らかな結果の価値を取引する必要があるということです。

 

 

この学説はBlockbusterが辿る可能性のあったサクセスストーリーには矛盾するものの、その時のCEOジョン・アンティオコは学説に基づいた知識ある判断をしたことを物語っています。大抵最善の選択をするためには、目的と共に必ず進む必要があり、過去に起こったことや未来に起こりうることは無視する必要があります。

 

 

あなたが知っていると思うことを手放す

 

ジョシュア・ロースハンは最近のNew Yorkerにチャールズ・ダーウィンについて書いていて、彼がエマ・ウェッジウッドにプロポーズするかどうか決めた方法についても書いています。我々の多くがしたことがあるように、ダーウィンは良い点と悪い点をリスト化しました。このリストはポジティブな点と問題となる点の両方になるでしょう。

 

 

アンティオコと同様に、ダーウィンは良い判断をするために事実を並べましたが、良い点悪い点のリストは事実によって作られており、その事実は異なる重さ/重要さを含んでいます。

 

よってこの戦略は限られていて、特に重要な判断や判断を即座にする必要がある場合(例えば、地下鉄で妊婦に席を譲ったり、会議で突然意見を求められた時や論争点を述べるべきか判断する時)には限界があります。

 

 

大抵、最も重要な判断をする必要がある場合、自分自身の基準を用いる必要があります。あなたにとって上手くいく方法でも、他人には上手くいかないものかもしれません。

 

それはなぜでしょうか?

 

それは、あなたがもつ目標はあなた自身専用の特別なものであって、あなたを次の目的地へと導く北極星のようなものであるからです。

 

 

ウォートン経営教授シーガル・バーセイドはアンドリュー・C・ハフェンブラックとゾーイ・キニアス(両者はINSEADの組織行動部門に属している)と共に、意思決定における熟考の影響についての論文“熟考/瞑想を通すことで起こる脱バイアス効果:マインドフルネスとサンクコスト(埋没費用)傾向”を執筆し、心理科学雑誌に掲載されました。

 

 

この研究によると、この研究専用に作られた15分間におよぶ呼吸に集中する瞑想音声を聞いた人は、その音声を聞いていない人に比べて、サンクコスト傾向(我々が持つ、既に費用や犠牲を払ったものに対して投資し続ける傾向)に抵抗する可能性が高いことを彼らは発見しています。

 

もしかするとあなたは何ヶ月もの間時間とお金を、悪い結果をもたらすプロジェクトや、あなたが設けた期待を実現しようとしてきたプロジェクトに注いできたかもしれません。そのプロジェクトを引き続き続けていくべきでしょうか?より多くの時間を費やすべきですか?それとも、次に移るべきでしょうか?

 

 

この研究の結果を考えてみましょう。瞑想した人は過去に目を向ける傾向が少ない為に負の感情を経験することが少ないことを踏まえると、彼らはよりクリアな思考でより今必要な決断をすることが出来るのです。

 

持ち帰って欲しいアイディアは、特に重要な決断をする際は意思決定から来る感情を無視出来る様に努めるということです。もし怒りや過去のトラウマ、心配を取り除くことが出来れば、あなたはより知識ある決断を出来る余裕を自分に作ってあげることが出来るでしょう。

 

 

リーダーとして、あなたは数多くの重要な決断を毎日求められているでしょう。あなたの会社やビジネス、あなたのクリエイティブな試みに関する目標を決めるのはあなた次第であり、それを頭に留め、目標を目指して毎日他の者を先導するのもあなたにかかっています。

 

 

フォード社の会長であるビル・フォードは、ハーバード・ビジネスレビューにて、毎日の瞑想のおかげでとても辛かった日々を乗り越え、より思いやりのある決断をすることが出来たことを明かしています。15分間オフィスやインターネットから遠ざかることで、自分の目標と再び繋がる為の時間とスペースを作ることが出来ます。

 

 

即座の決断はいつも簡単に出来ることではありませんが(あなたの感情が高ぶっている際はとても簡単かもしれませんが)、毎日の考え方を作り変えれば、意思決定の過程に入る準備をより整えることが出来るでしょう。

ただ立ち止まって、深呼吸、考えることの重要性とは?

走らず、でも固まらないで。ただ立ち止まって、深呼吸してみましょう。
今現在に意識を向けることが、私達の中にある賢い選択へと導いてくれます。

 

 

近年(もしかすると今までずっと)、人生とはシーソーの様に上がったり、下がったりよくするものです。私達は自分の世界、中と外と綱引きをしている様なものです。

 

 

こっちかあっちか?今か後か?これか、それともあれか?

そして最も危険なのは私達か、相手かという選択肢です。

 

 

しかし、どちらかを選ぶ二択式以外にもっと良い選択肢があるのです。それは“両方を取る”という選択肢や“どちらがより優れているか”という判断もあります。

 

 

ですが、どうやってより良く、正しい選択肢を見つけることが出来るのでしょうか?

 

 

まずは“留まる、立ち止まる”という観念を意識し、実践してみましょう。ここ、今、身体を意識し、今までの全ての経験と共に立ち止まってみましょう。そして、理想という空想ではなく、物事のあるままを捉えて留まるのです。

 

 

私達はグランドキャニオンの端に立っているとしましょう(グランドキャニオンではなくても、思い浮かべられるどんな端でも構いません、想像を膨らませてみて下さい)。

 

 

深呼吸して、頭をクリアにして、目の前にある現実を受入れましょう。また深呼吸して、この現実とはいったい何かを考え、感じ、意識してみて下さい。決して向こう側に渡る為の橋や、谷底に続くような滑り台を想像してはいけません。ただこの想像を楽しんでみて下さい、きっと面白いはずです。

 

 

橋も滑り台もない場所、では何をしたらいいのか。ゆっくり深呼吸して下さい、きっとあなたも色んな衝動に気が付くはずです。私の中には谷底へ向けて走り出したい衝動や、あまりにも強烈過ぎて逃げ出したいと思う衝動など、沢山の選択肢に気付きます。

 

 

しっかりと考慮することとは、現実を受け入れ、深い所にある自分の目的を確かめ、全ての選択肢を考えては自身の確固たる知識が何をするべきなのか選ぶことです。

 

 

私達を導くコンパスであり、星である一番の推測に辿り着く為にはしばらくの間、またはもしかするとほんの数秒間しっかりと立ち止まる必要があります。

 

 

見過ごされた衝動、外的基準、恐怖、欲望、慣習、怒り、否定、回避といったものは、人生において決して良い習慣ではありません。しっかりと呼吸をして、受け入れ、自身を信じ、可能な選択肢の中から選ぶことこそが、一番の良い習慣と言えます。

 

 

どんな場合においても、私達の興味、気持ち、モラル、強い憧れにより近いものを選ぶ為には、どうやって長い間立ち止まればいいのでしょうか?

 

 

意気消沈する程長い間、ニュースに耳を傾けるべきでしょうか?

 

それとも苦痛から逃れる為にすぐにテレビを消すべきなのでしょうか?妥協点は?

 

全てをいとわず相手に全てを受け渡し、自身を捧げるべきでしょうか?

 

 

それとも全てを拒絶して安全を手に入れる代わりに自身に枷を付けるべきでしょうか?

 

衝動に抗わず、例えリスクがあっても目標を手に入れようとするべきでしょうか?

 

それとも安全でいる為に無意識にその目標から遠ざかっていくのでしょうか?

 

自身の二択が起こる場所に気付いてみて下さい。その場所とは、外的世界と自身の内にある内的世界の間であり、対立する二つの間で揺れたり、より安全を提供してくれる方を支持するような場所のことです。そしてそれは普段意識する自分やそれと関わる深い自身才能を失う状況のことです。

 

 

どんな状況であっても、あなたが選ぶ選択肢は正しいか間違いか、という単純な判断が出来るものでは決してありません。

 

 

しかし、私達の選択肢の選び方は、私達をより深い幸福へと導いてくれるものでもあります。無意識的反動によるものではなく、しっかりと熟考した上で選んだ選択肢であれば、例え私達が“間違った”選択肢を選び途方に暮れても、私達はより簡単に自身を許せるでしょう。

 

 

間違った方向を選んでしまっても、私達は自身を許し、準備が出来たらすぐにより良い判断が出来る様に方向転換が出来ることを知っておきましょう。

 

 

実際に真実を見つける為に長く留まる方法は数多くあります。立ち止まって、集中して、深呼吸してみましょう。選ぶ準備が出来たのなら選択しましょう。準備がまだなら、選んではいけません。

 

 

目的に関して私達は穏やかに熟考し、時には正しいと思うものを見つけるまで長い間かかることもあります。一方で素早い判断が必要な時には光のような速度で考えます。しかし、それは原始的な戦闘反応などではなく、きちんと考え抜かれた人間的反応です。こうして立ち止まって、私達は意識を研ぎ澄まし、現実を認知し、自身の内にある知識としっかりと繋がることによって、選択し、それに向かって行動する準備が出来ました。

 

 

The Act of Will(意志による行動)という健全な選択肢を選ぶ方法に関して書かれた本の筆者であるロベルト•アサギオリ博士は以下の様に述べています。

 

「自身に静かに耳を傾け、正しい言葉をゆっくりと聞き取ることで、私は信頼出来る指標に従うようになります。この道を辿るべきだろうか?今するべきか、それともまた別の機会を待つべきか?といった具合にね。」

 

 

どの道を選ぶべきかをあなたがきちんと分かると信じることが大切であり、その後の旅路に備えて立ち止まって考えることは時間を掛けるに値する行為であることを忘れないで下さい。

より良い決断をするための5つの秘訣とは?

熟考 v.s. 直感 どう使い分けるべきか?

 

 

 

あらゆる情報を持ち、論理的に考えることができるような状況にある時、人はどのように意思決定をしているのでしょうか?

 

 

このことについては、これまで様々な経済学者たちが論理的な説明を加えてきました。

 

 

とはいえ、日常生活の中で「完璧な情報」を持っていることはほとんどなく、意思決定にはその時の感情が影響することもしばしば。

 

 

決断をする際には感情を抑える必要があり、感情に流された曖昧で危うい決断を繰り返していくうちに、さらに偏った決断をするようになってしまう可能性もあります。

 

 

そのため、こうした不確実で危うい選択がどのようになされているのか?

ということを説明するために行動経済学では、心理学の理論や様々な調査を利用しています。

 

 

行動経済学と心理学を組み合わせることで、どうすれば普段の生活の中でより良い決定ができるようになり、他の人の選択についても「突っ込みを入れる」ことができるようになるのか?ということについて理解することができるでしょう。

 

 

このような考え方を理解して使えるようになるためには、まず理解すべきことは、私たちは「選択や決断をする際にいつも同じような考え方をしているわけではないかもしれない」ということです。素早く、かつ無意識のうちに物事を決めることもあれば、じっくり慎重に考え事をすることもあります。どちらの考え方にもメリットとデメリットがあるのです。

 

 

 

早く考える VS ゆっくり考える

 

 

行動経済学者のダニエル・カーネマンは自らの著書”Thinking, Fast and Slow”(『ファスト&スロー』)の中で細部に至るまでよく考えることの良さを論じています。とりわけ彼は「2つの認知システム」という枠組みを使っています。カーネマン(2011)は次のように説明します。

 

「システム1はほとんど労力を必要とせず、自分の意思でコントロールしているという意識を持つことなく自動的に素早く作用する。

 

システム2は複雑な情報処理などの労力のかかる精神活動を必要とする。システム2の作用はしばしば尽力や選択、集中の主観的な経験と結びついている。」(p. 20-21)

 

その後同著の中でカーネマン(2011)はこれら2つの思考過程の違いについての詳細と、それらが様々なタイプの意思決定に与える影響について論じています。

 

彼は、システム1のような考え方は素早く楽に行われる一方で、しばしば勘や先入観に頼って間違った結論に飛びついてしまい、その決断が正しいと思い込んでしまいがちだと言います。

 

それに比べると、システム2のような考え方をした方がより公平な決断をすることができるとしています。

 

これは、たくさんの情報を基にきちんとしたルールに沿って決断をしていくためです。

 

ただし、システム2は集中力と労力(多くの場合これには限界があります)を必要とします。これらを総合すると、意思決定能力を最大限に高めるためにはファストシンキングとスローシンキングをバランス良く使うことが必要だということになります。

 

 

 

より良い意思決定のためのシンプルなルール

 

 

上記を踏まえてより良い意思決定をするための秘訣を見ていきましょう。

 

 

1)休む。または一晩寝かせる。

 

重大な決断はあなたが元気で、意欲的でやる気のあるときにするのがベストでしょう。カーネマン(2011)によると、複雑で面倒な思考(システム2)は注意力ややる気、自制心を必要とします。これらの能力は多忙なときやストレスを感じているとき、疲れているときなどにはうまく働きません。

 

この理論には反論もありましたが、ボーミスター、タイス、ヴォースら(2018)の最近の調査では学習中の子供や病院スタッフ、判事、投票者たちを取り上げ、精神的な消耗が意思決定に悪影響を与えると述べています。そのため、重要な意思決定は十分な休養が取れていて、頭がスッキリしていて、その課題に向かうエネルギーやモチベーションを持っているときにすべきでしょう。世のお母さんが「一晩寝かせて朝に決めなさい」と言うのはおそらく良いアドバイスなのです。

 

 

2)焦らず時間をかける。

 

筋道を立てて論理的に考えるという作業は時間がかかるものです。時間に追われているときや締め切りが近いときにはファストシンキング(システム1)の影響が強くなります。例えば、キシェラーら(2017)が行なったお金にまつわる意思決定についての研究によると、時間に追われているときにはよりリスキーな決定をするものなのだそうです。

 

このように、急いでいるときには集めた情報を基に注意深く考えることよりも先入観や直感を使って短絡的な結論に飛びついてしまいがちです。ファストシンキングはそんなに深く考えなくても良かったり、あまりリスクが伴わないような小さな、日常的な決定には役立つかもしれません。

 

ですが、もしその決断がより複雑で重要なものである場合は、時間を取って徹底的に考え抜くべきです。

 

 

3)正確な情報を集める。

 

きちんと考えるための時間とエネルギーを確保することに加え、良い決断をするためには良い情報を持っている必要があります。持っている情報が非常に限られていたり質が悪かったりすれば、いくら時間をかけて考えても意味がないのです。

 

情報が足りないと、その足りない分を埋めるために先入観や直感に頼るしか無くなります(システム1)。

 

そのため、信頼できる情報をより多く集められればられるほど、不確実性を減らし、より良い選択ができるようになるのです。

 

例えば、アリエリー(2000)は消費者の意思決定においては、顧客の持つ情報量が多ければ多いほど、より自分の嗜好に合わせて多くの知識を得て、自らの判断が正しいという確信を持つことができるようになるとしています。

 

ですが、残念ながら「完全な」情報など存在しません。そして情報について絶え間無く分析し続ける、というのも有効ではありません。(これは分析麻痺とも呼ばれます)。

 

アリエリー(2000)はまた、情報を取捨選択するには大変な労力が必要だとしています。とすれば、その決断がどのくらい重要なものなのか、ということとどれだけの情報を得るべきなのかということのバランスをとることが重要、という事になるでしょう。

 

何か重大なことについて決めなければならない場合には、正確な情報をたくさん集め、システム2の考え方を使うようにしましょう。

 

 

4)すべての可能性にオープンでいる。

 

ファストシンキングをすると、最終的な決定だけでなく、意思決定の過程においても情報や選択肢について偏った見方をしてしまうことがあります。

 

ギルバート(1991)が言うように、私たちはしばしばよく考えずにその情報が「本当だろう」と

思ってしまうことがあります。また、クンダ(1990)によると、私たちは自分が信じたいことを裏付けるような情報だけを選り好みするという「指向性のバイアス」を持っているかもしれません。

 

だとすると、私たちはその情報が持つ本当の意味を精査するよりも先に結論に飛びついたり、自分の信じたいものだけを裏付けようとしてしまいます。

 

そのため、重要な決断をする際には、すべての情報や可能性(特にあなたにとって好ましくないものや情報)にも心を開いてオープンでいることが必要です。その時の感情に流され、あとで後悔するということを防ぐためには、「時には困難で気が進まないような選択をしなければならない!」という覚悟をしておかなければなりません。

 

 

5)ルールを決める。

 

どんなに良い決定をする人であっても所詮は人間です。私たちはみな疲れたり、やる気がなくなったり、焦っていたり、ストレスが溜まっていたり、感情的になることがあります。

 

それらを無視して、すべての決定についてあらゆる情報を集めて慎重に考える、というのは不可能です。

 

そのため、より良い決定ができる人たちというのは、急いでいる時にも筋道を立てて考えるために、シンプルなルールや手順を決めているのです。

 

カーネマン(2011)は『ファスト&スロー』の中で、そのような方策や解決策、手順といったものは、多くの場合直感的な意思決定よりも優れていると述べています。

 

また、行動ファイナンスを研究しているリッカルディとサイモン(2000)は、投資家たちが何を売買するか決める際に、影響を与えるような感情のバイアスを最小化するための「自制的な取引方法」の一部としてチェックリストを作るようにアドバイスしています。

 

より日常的な例で言えば、家で買い物リストを作り、それに従って買い物をすることで、急な空腹や高価なスイーツなどの誘惑に負けずに本当に必要なものは何か見極める、ということがあるでしょう。

 

あるいは、大きな買い物をする時には支払い可能な上限額をきちんと決めることで、車や家への「一目惚れ」に流されて購入後の支払いに四苦八苦するという状況を避ける、ということもあるでしょう。

 

つまり、バイアスや感情に流されてしまいがちな状況においても、事前にルールを決めておくことは有効なのです。

 

さあ、いかがでしょうか?

 

感情に流されないための、事前ルールは作れそうですか?